バイオリニストで夫の成田達輝とリサイタルを開くピアニストの萩原麻未＝大阪市中央区

国際的に活躍するアーティストで、公私ともにパートナーであるバイオリニストの成田達輝とピアニストの萩原麻未のデュオが11月6日、京都コンサートホール（京都市左京区）でリサイタルを開く。披露するのはストラビンスキーをはじめとする現代作曲家の楽曲で、萩原は「私たちのとても好きな作品を集めた」と語る。 バイオリンとピアノのデュオは古くからある定番の編成だが、両者の音の関係性は「時代によって変わります」。今回披露するのはロマン派以降の作品で、両者が対等であるとともに「音の違いを認め合いながら良い形で協同していて、ビビットな印象を受ける」という。 ストラビンスキー「デュオ・コンチェルタンテ」は、結婚前の平成25年に初めて共演したときに演奏した、思い入れの深い作品。そのほか、労働者のブルースであるジェフスキーの「ウィンズボロ・コットン・ミル・ブルース」をはじめ、ペルトやJ・アダムスのミニマル音楽を並べた。 ミニマル音楽は同じ音で同じモチーフを繰り返すが、なぜか聞こえ方が変わってくるという。「同じような毎日を繰り返していても、日々違った彩りがあるのと同じ。お客さまの感覚で自由に変化を感じてもらえたら」 現代作曲家の作品は難解だと敬遠されがちだが、「どれも聞きやすくてとてもすてきな曲。気軽に楽しんでほしい」と話した。午後7時開演。5500円。同ホール（075-711-3231）。（藤井沙織）