消費者の60%がサステナ消費を意識、商品も2年で25%増: ユーロモニター調べ
記事のポイント①世界の消費者の60%がサステナブルな消費を意識していることが明らかに②英調査会社のユーロモニターが世界の「消費トレンド」調査を公表した③一方で価格面が購買の障壁で、環境価値以外の商品価値を伝えることも重要に
英調査会社のユーロモニターはこのほど世界の「消費トレンド」調査を公表した。調査の結果、消費者の60%がサステナブルな消費を意識していることが明らかになった。一方で、高い価格帯が購買の障壁となっており、商品の社会性以外の価値を伝えることが重要だ。(オルタナ編集部=萩原 哲郎)
ユーロモニターでは毎年レポートを公表している。今回は世界16拠点のアナリストチームが市場調査によって得た知見をもとに、2025年の消費トレンドを予測した。 レポートでは2025年の世界の消費トレンドとして、「健康寿命」や「賢い消費」「エコ・ロジカル」など5つ挙げた。エコ・ロジカルは、社会や環境に配慮した消費活動を意味する。 レポートでは、「今日の消費者は、サステナブル(持続可能な)消費について現実的だ」と指摘した。消費者の60%がサステナブルな消費を意識し、3分の2は気候変動を懸念しているとした。 11の日用消費財別でみると、美容・パーソナルケアや主食類、ソフトドリンク、乳製品・代替品類で売上高の規模が高かった。SKU(最小在庫管理単位)数も2022年第2四半期は400万だったが、24年第2四半期は500万と25%増加した。 一方で、レポートでは購買意思決定の最も重要なポイントが「手ごろな価格であるか否か」だと指摘した。サステナ商品は高価格帯のものが多いことから、「従来の商品と同価格で販売できないのであれば、環境訴求以外の商品価値を伝え、消費者の購買意欲をそそらなければならない」とした。