103歳、長く生きていたから分かることとは?自分をご機嫌にする「ひとり時間」の楽しみ方
“人生100年時代のモデル”として中国新聞の連載が話題になった哲代おばあちゃん、103歳。広島県尾道市の山あいの町で、元気にひとり暮らしを謳歌する様子は、自分らしくご機嫌に生きるヒントがいっぱい。そんな哲代おばあちゃんが、「自分の心に言い聞かせている言葉たち」をまとめた『103歳、名言だらけ。なーんちゃって 哲代おばあちゃんの長う生きてきたからわかること』(文藝春秋)が刊行に。今回は、自分をご機嫌にする「ひとり時間」の楽しみ方についてご紹介します。 【書影】これまでの人生経験から得た「哲代さんが自分の心に言い聞かせている言葉たち」を一冊に * * * * * * * ◆本を出したことで、全国に知り合いができたよう わたくし、石井哲代と申します。100歳のおばあさんでございます。え、違う? さばを読んどりました、103歳じゃそうでございます。広島県尾道市の田舎の集落で、何とかかんとか一人暮らしをしております。 昨年(2023年)、私の暮らしぶりをまとめた本を出していただいたんです。するとまあ、有名人になってしまいました。「ファンになりました」なーんてお手紙をいただいたりして。 この年で全国に知り合いができたようで、うれしゅうてね。こがあな年寄りの話、何が面白いんかよう分からんのですが、すっかり気を良くしておるんでございます。 すると今度は2冊目を出すというじゃありませんか。わおーわおー、びっくらでございます。中国新聞の記者さんが、飽きもせずにうちに通ってくださってなあ。この1年で聞き取ったことをまとめてくださるんだそうです。 思い返せばいろいろありました。 例えば去年の冬、わが家の台所にエアコンがやってきたの。運動のつもりでストーブの灯油を自分で入れては暖をとっておったんですが、「火の元が心配だから」って姪たちが取り付けてくれました。ガスレンジも電気のヒーターに取り替えたんです。 デイサービスに行ったら髪の毛が焦げとるって言われてねえ。自分じゃあそんな覚えはないんじゃけど、みんながガスもストーブも危ないって。一気に文明開化です。
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