津田学園 夢託した贈り物、先輩からバッティンググローブ /三重
<第91回センバツ> センバツ本番に向け、練習に励む津田学園(桑名市)の選手たち。練習後のグラウンドでは、先輩から後輩に思いを込めた品を手渡す姿が見られた。 「自分が使えなかった分まで使ってくれ」。3年生の石垣太器さん(18)が捕手の阿万田琉希選手(2年)に手渡したのは白色のバッティンググローブ。昨年の夏の県大会を前に買ったが、控えに回った石垣さんに出番は回ってこなかった。 レギュラー争いの結果、出場したのが阿万田選手だった。競い合った関係だが、石垣さんは「後輩だけど、親友でもあり、良いライバル」と語る。一方の阿万田選手は「太器さんは、佐川監督に怒られたり、試合でミスしたり、つらいとき、いつも励ましてくれた」と感謝を口にする。 渡されたバッティンググローブは手にぴったりで、阿万田選手は「ここぞの大事な場面で使います」と笑顔。石垣さんは「こいつなら(甲子園で)やってくれますよ」と語り、実現できなかった甲子園出場の夢を後輩に託していた。【谷口豪】 〔三重版〕