兵庫県知事選 斎藤元彦(46)ムーブメントの裏に「自民内紛」と「暴走側近」《11月17日投開票》
“政策コーディネーター”の存在
片山氏の代理人は小誌に流出への関与は否定した。 求心力が働きつつある斎藤氏だが、本当に「独りぼっち」なのだろうか。 「斎藤氏は10月、県内各地を行脚していた。告示前なので具体的な投票依頼はないとはいえ事実上の選挙活動。場所によっては、地元選出の県議らにアテンドしてもらったようです。さらに10月18日に訪れた山間部の丹波篠山市では、県の『政策コーディネーター』から地元の有力者らを紹介されたらしい」(県議) この政策コーディネーター、いったい何者なのか。 「総務省出身で、斎藤氏の後輩にあたる。丹波篠山市で地域づくり系の一般社団法人を運営しているが、今年4月に県の政策コーディネーターに任命された。特別職なので、地方公務員法上の政治活動の制限はありませんが、公職選挙法第136条の2は一般職、特別職問わず公務員等の地位利用による選挙運動を禁止しています」(同前) 本人に聞いた。
深まる、斎藤県政への疑惑
――斎藤氏の選挙戦をコーディネートしている? 「それは全くない。斎藤さんから『丹波篠山の方にこういう日程で行こうと思っているんだけど』と連絡をいただいて、地域の事業者に挨拶して回りたいとのことだったので、一度だけ連絡させてもらったぐらいです。特定の候補者とか政党の応援は全くやっていない。総務省で斎藤さんと先輩後輩の関係なのに、ここで一切コミュニケーションを取らずに手のひら返しみたいなこともできない」 ――告示後は連絡は? 「まったくないですね」 思惑渦巻く選挙の投開票日は11月17日。もちろん、斎藤県政の疑惑は残ったままである。
「週刊文春」編集部/週刊文春 2024年11月14日号