「自民党に石破首相を支える空気はない」“石破取材の第一人者”が語る異様な孤立っぷり「弱い官邸」を逆手に取るとは言うが…
自民党内での孤立感がある
――最近石破首相に取材しましたか? 「本人に取材をした感じでは自民党の中での孤立感があります。総理総裁が何か政策をやりたいと思ったら普通は党内の議連とか議員が集まってくるがそういう動きがない」 ――現状の石破政権をどう見ますか? 「総裁になった直後から前言を翻して支持率がどんどん下がって選挙に負けた。唯一救いだったのは選挙直後の世論調査で『石破茂首相は辞任すべきだと思うか』との質問に『思わない』と回答した人が半数を超えていたことだと言います。それなら今後は気をつかわずに原点に返るしかないと」 ――仲間はいるんですか? 「連携していける人として中谷元(防衛相)、村上誠一郎(総務相)、岩屋毅(外務相)、赤澤亮正(経済再生担当相)、小野寺五典(自民党政調会長)、こういう人達の名前を石破さんからよく聞く。数少ない仲間とやれる分野を一つずつやっていくしかないのでは」 ーー今後の注目はいつ頃ですか? 「自民党全体からは石破首相を支える空気はなく様子見という雰囲気です。山場は来年の2月の終わりから3月の来年度予算案の採決のタイミングでは? 少数与党だから採決は通らないから野党の協力が必要。では野党案を飲むのか? そうなると自民党内から批判も来る。野党は一歩も引かない。ここが最初の山場では」 以上が鈴木氏の見解である。石破首相は自分が意図してないのに「結果的にこうなっていることが多い」という現象が面白い。おむすびに夢中で食らいついて人々を驚かし、選挙では結果的に旧安倍派を縮小させてしまった様子は、里に迷い降りてきたクマが意図してないのに村を騒がせている感じだ。 一心不乱が生み出す空気の読めなさは政治改革でこそ発揮してほしい。低空飛行で安定とでもいうべき今のうちに「政治とカネ」問題を解明できるのか? またブレたら終わりな気がする。
プチ鹿島