「子供の肥満」どう防ぐ?子供時代の”脂肪増”で痩せにくく太りやすい体質に… 医師と管理栄養士に予防法を聞いた
子供の頃から健康障害は少しずつ出始める。実際に、脂肪肝や睡眠時無呼吸症候群、糖尿病を発症する子供もいるという。子供の肥満を防ぐにはどうすればよいのか。生活習慣や食生活で気を付けるポイントは。医師と管理栄養士に聞いた。 【画像で見る】どう防ぐ?「子供の肥満」医師と管理栄養士に聞いた 宮崎県は肥満傾向の子供の割合が全国と比べて高い。小学校高学年(11歳)では、男子20.8%(全国平均8.3%)、女子13.6%(全国平均4.1%)が肥満傾向だという調査結果がある。(2021年度学校保健統計調査)全国ワースト2位だ。なぜ宮崎は肥満傾向の子供の割合が高いのか。小児科医に聞いた。 宮崎大学医学部付属病院 小児科 明利聡瑠医師: 「成人の肥満に関しても宮崎県は多い。親が肥満だと家庭環境的に子供も肥満になることが多いというのがひとつ挙げられる。歩く歩数が少ない事もある。自動車の保有台数が多い、電車が走っている割合が少ない、などの事情でどうしても車移動になり、歩数が少なくなって全体的に運動不足になる。」 さらに、コロナ禍の行動制限や学校の休校なども、肥満傾向の子供が増えた要因だという。 明利聡瑠医師: 「子供でも高血圧や動脈硬化が少しずつ進んでいくと言われている。脂肪肝や睡眠時無呼吸、糖尿病を発症している子供も実際にいる。子供のころから健康障害は少しずつ出始めていると言われている。」 明利医師によると、全身の脂肪細胞の数は20歳ごろまで増え続け、その後ほぼ一定になるため、子供のうちに増えてしまうと、痩せにくく太りやすい体質になってしまうという。
子供の肥満を防ぐ生活習慣とは?
明利聡瑠医師: 「基本的には朝昼晩の食事と、1日1回のおやつにとどめておく。あとは運動の習慣。タブレットの時間とかゲームの時間をなるべく1、2時間以内にとどめて、なるべく体を動かしてしっかり睡眠時間を確保する事が肥満対策として効果があると思う。」
子供の肥満を防ぐ食生活とは?
続いて、医療機関で子供のたちへの栄養指導の経験がある管理栄養士・黒井春菜さんに聞いた。黒井さん自身も4児の母。子供の肥満を防ぐために食生活の面で気をつけるべきことを挙げてもらった。 ・ばっかり食べをしない ・夜ご飯は腹八分 朝ご飯は、おなかいっぱいでOK ・空腹時のスナック菓子やジュースはNG ・内臓を温めてから食べる ・食材はかたいもの&大きめにカット 管理栄養士 黒井春菜さん: 「内臓を温める、というのは少し難しく取られるが、代謝を上げるという意味。代謝が上がると栄養を吸収しやすいので、ぜひ温かい汁物から食べてほしい。」 「かたいもの、大きいものについて。実は食事を食べている間、20分ぐらいするとおなかがいっぱい、という指令が出る。この指令をうまく活用するために、かたいものはしっかり噛まないといけない。大きいものもしっかりと噛まないといけないので、時間をかけることが大切。」