マカオ、無認可宿泊施設の封鎖作業時に外注先清掃スタッフが滞在者の遺留物盗む
マカオ治安警察局は10月10日、政府旅遊局による無認可宿泊施設の封鎖作業時に滞在者の残した洋酒や化粧品などを盗んだとして、同局から業務を受託した清掃会社のスタッフで中国人(中国本土居民)の男1人とフィリピン人の男女2人の計3人を逮捕したと発表。 同局によれば、同月8日午前、同局の警察官が旅遊局によるマカオ半島・新口岸地区にあるマンション内に開設された無認可宿泊施設の封鎖作業に同行した際、部屋の出入口付近に所定の投棄場所へ運ばれずに放置されていたゴミ袋を5つ発見し、不審に感じて袋の中を確認したところ、洋酒や化粧品が発見されたことから、清掃スタッフが職務を利用して滞在者の遺留物を盗んだ疑いがあるとして、現場で清掃作業にあたっていた男女2人を逮捕。その後、本件に関わっていたもう1人の男についても付近で逮捕したという。 3人は同局の調べに対して犯行を認める供述をしており、当該清掃会社は以前から封鎖対象となった無認可宿泊施設の清掃業務を受託し、室内に残された生ごみなどの清掃を担っていたが、半年ほど前から3人で共謀し、少なくとも10施設の室内に残されていた洋酒や化粧品を盗み、ゴミ袋に入れた上で持ち出し、転売するなどして利益を得ていたとのこと。同局では、3人を加重窃盗罪で検察院送致するとした。 マカオではアフターコロナで社会の正常化が進む中、コロナ禍で沈静化していた無認可宿泊施設や違法両替商などが再出現している状況で、これらが犯罪の温床になる存在として警察当局が取り締まりを強化して臨んでいる。