深刻な円安が示す「経済の途上国化」と「日本売り」リスク
植田和男日銀総裁の発言などをきっかけに円安が進行、4月末に円は一時1ドル160円を突破した(写真:ブルームバーグ)
4月26日、日本銀行の金融政策決定会合で政策の現状維持が発表されたあと、それまでドル円が150円台半ばで取引されていた為替市場では円売りの勢いが増し、同日午後の植田和男総裁会見を経て、29日には一気に160円を突破した。その後、2回にわたり9兆円規模と推定される為替介入でドル円は151円台までいったん押し下げられたあと、再び150円台半ばにまで戻ってきている(最新の ドル円相場はこちら です)。 結局、往って来いの末に元の水準に戻ったわけだが、このドタバタ劇の背後には円安に対する政府と日銀の認識に大きなズレがあったことがうかがわれる。
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田渕 直也