「ヘラヘラしてその場を取り繕う」人見知りのホンネを描いた漫画に学ぶ、心地よい人付き合い【漫画家インタビュー】
学校で、職場で、プライベートで。生きていく上で切っても切れないのが人付き合い。それだけに、人見知りだったり、人付き合いが苦手だったりするとさまざまなシーンで苦労することが容易に想像つく。累計34万部のヒットとなった『スリム美人の生活習慣を真似したら1年間で30キロ痩せました』シリーズで知られる漫画家・わたなべぽんさんも、人見知りで付き合い下手と自認していた。友人も少なく、その友人との関係も付き合いを深めていくうちに“上下関係”のようなものに変化してしまい、付き合いそのものが辛くなって疎遠になってしまう…ということがあったそう。そんな自身の人付き合いについての試行錯誤を描いたコミックエッセイ『人見知りの自分を許せたら生きるのがラクになりました』が人見知りに悩む人たちから大きな共感を得ている。わたなべさんに、人見知りの日々について話を聞いた。 【漫画を読む】ニコニコしていても内心は壁ガチガチ。人見知りに悩む人たちから共感の声続々
人見知りにはいくつかのパターンがある?「必死にその場を取り繕うタイプでした」
友人との付き合いが、最初は対等な関係だったにも関わらず、次第に上下関係に変化することがあると感じていたわたなべさん。逆に、その場限りの付き合いについては悩むことはなかったのだろうか? 「人見知りにもいくつかパターンがあると思っていて、例えば人から見られていると思うと萎縮して話せなくなってしまう自信喪失タイプや、馬鹿にされるのを怖がるあまりに先にマウントを取りに行ってしまう強がりタイプなどがあると思うんですよ。私の場合は、相手にうっかり人見知りな自分を見せてしまったら気を使わせてしまうんじゃないだろうかと不安になって、自分を殺して、必死にその場を取り繕うタイプです。だからその場ではうまく交流できているように見えますが、いざそこからより親密な人間関係を作ろうと思うと、『何を話せばいいんだ(焦)』と怖くなって、次にまた会うのを避けてしまうんですよね。だから私の人見知りは、その場限りの付き合いは比較的こなせていたように見えて、実は内面ではガチガチに壁を作っていた……という感じだったように思います」 そんなわたなべさんが変わる大きなきっかけになったのが鹿児島県・与論島へのひとり旅。ここで、初対面の人と仲良くなり、その場で会った地元の人たちと食事を共にする。これだけを聞くと「人見知りで付き合い下手とは思えない!」と思う人もいるかもしれない。わたなべさん自身でも、これらの出来事は非日常である旅の中だったからこそ起きたことと考えているのだろうか?