移籍後半年、出場機会のばす神戸MF鍬先祐弥「積み上げてきたものは今しっかりピッチで出ている」
[8.21 天皇杯4回戦 柏 0-1 神戸 三協F柏] 「手応えは感じてますし、半年間うまくいかないことも多かったですけど、その分積み上げてきたものは今しっかりピッチで出ているんじゃないかなと思います」 【写真】「レジェンドカップル」「びっくり!」元なでしこ鮫島彩さんが驚きの2ショット披露 ヴィッセル神戸加入1年目、MF鍬先祐弥はフル出場した天皇杯・柏戦後に力強く語った。 早稲田大学を経て、長崎で3シーズンにわたってプレー。2024シーズンより神戸に完全移籍を果たした鍬先。移籍後初先発は、4月17日のルヴァンカップ・今治戦だった。5月6日の新潟戦でJ1デビューも飾ったが、その後リーグ戦での出番は遠のき、次に出場機会を得たのは3か月後、8月7日の川崎F戦に途中出場した。続く横浜FM戦でも途中出場すると、G大阪戦では先発フル出場。天皇杯・柏戦は公式戦2試合連続での先発フル出場となった。 後半に入り、1点を追いかける柏が攻勢に出る。ベンチスタートだったMFマテウス・サヴィオとFW細谷真大の2枚看板を投入。さらに、途中出場のFWフロートも柏に勢いをもたらしていた。1-0で逃げ切りをはかりたい神戸は、残り9分から5バックに移行した。 「試合前になんとなく(CB)3枚っていうのは自分の中にはあったけど、選手にも全く伝えてないし、そこまで自分としてもそうしようっていうことは思っていなかった」と吉田孝行監督が会見で指摘したスクランブル采配だった。 5バックへのシフトにともない、鍬先は右のWBへ。同サイドでは、リーグ屈指のコンビである柏のサヴィオとDFジエゴと対峙した。「きつかったですけど(笑)。自分たちのサイドにサヴィオ選手だったり、ジエゴ選手、特徴のある選手がいて、そこにいい形でボールが渡らないようにだけ意識していました」。チームは公式戦6試合ぶりの無失点を達成した。 東福岡高校時代は、2年時にインターハイと選手権の2冠に貢献。世代屈指のアンカーとして名を馳せていた。4日前のG大阪戦ではアンカーとして出場していたが、柏戦では「どちらかというと僕がインサイトハーフみたいな感じで。自分の中では(扇原貴宏との)ダブルボランチ気味なイメージでプレー」していたという。「インサイドハーフは久しぶりだったので。いつもとは違う景色でしたけど、アンカーのときより自由に動きやすいし、攻撃にも参加できるので、そんなに問題なかったです」。26歳のMFは、自信をのぞかせた。