“切手デザイナー”どんな仕事? 7年ぶり募集で注目 10年後も残る“小さな印刷物”の魅力
10月1日からの郵便料金値上げに伴い、日本郵便が新たに売り出すこちらの切手。これらの絵柄を描いた切手デザイナーのひとりが玉木明さんだ。 【映像】「何度もやり取り…」切手のデザインができるまで 切手デザイナー歴33年の玉木さんはパソコンと向き合いながら「鳥だから青空のほうがいいとか、松だから緑がフィットするといったやり取りがあった」とデザインが決まるまでの工程を語る。 その仕事は絵柄を描くだけではなく、デザインの企画立案や題材の使用許諾の交渉など、多岐にわたるという。 発行までにかかる期間はおよそ1年。時には取材に出ることもある。 「やっぱり現地で生のものを見たり聞いたりするっていうのは非常に大事なこと。G7広島サミットでは、取材に出かけて現地の広島の市内の空気を吸って、そこの空気に馴染んでいくうちに、こういう風にしていこうかなみたいなのは、ジワーッときたり」(玉木さん) さらに、公共性の高い切手に求められるのは正確さ。切手デザイナー歴25年の星山理佳さんは、専門家と一緒に星座シリーズの切手を作りあげた。 「名前が星つながりということで、任命頂いて。専門家の方はすごく熱い方が多い。本当に一生懸命親身になって教えてくださるので、本当に一度違うよ、二度違うよと、何度も何度も合格が出るまでやり直すということが多かった」と振り返る。 日本郵便は、7年ぶりとなる切手デザイナーの募集を先月から開始した(応募対象者:美術系の大学または専門学校を卒業、実務経験が1年以上など。応募期限:7月5日の金曜日必着。月給260,000円~340,000円)。 玉木さんは「すごく小さな印刷物だが、多くの方の手に取ってもらい、10年経ってもその切手を貼って使ってもらえる。残るというのは魅力で、やりがいのある仕事だと思う。皆さん応募していただければ」と呼びかけた。 玉木さんに切手デザイナーとしての1番の喜びは何か尋ねると「自分の切手が貼られた郵便物を初めて見たのが、当時の郵政省に届いたお叱りの手紙だった。お叱りを受けても『貼ってくれてありがとう』と思った」と懐かしんだ。 ※これはテレビ朝日「グッド!モーニング」で放送した内容をABEMA TIMES編集部で記事化したものです。
ABEMA TIMES編集部