「高すぎるから半額にして」という無茶振りに「それは厳しい」は三流…そのとき一流がする"うまい切り返し"
■「○○」をすれば、お客様はあなたに頼りやすくなる でも、こう思いませんでしたか。 そう簡単に、お客様は頼ってくれるのか……と。 大丈夫です。実は、簡単。 鍵は、普段から「営業以外」の話をすることです。 つまり、雑談をしてください、といった簡単な話です。 先日、ある営業の方とこんな会話をしました。 ---------- 私「個人カードから法人カード(クレジットカード)に切り替えようと思っているんですよ」 営業「どうしてなんですか?」(※彼は、クレジットカードの営業ではありません) 私「経費精算が面倒で……」 営業「どこのカードにされるのですか?」 私「どこがいいのか、わからないんですよね。何か情報あります?」 営業「では、お客様や社内で聞いてみましょうか?」 私「それは助かります」 ---------- なんと、その日の夕方にメールが送られてきました。 そのメールには、こう書かれていました。 「聞いたところでは、ポイント還元を狙うならココがいいようです。 付帯サービスを狙うならココがいいとの声がありました。 加えて、口コミサイトのURLも添えますね。ご参考になれば幸いです。 加えて、前者のカード会社ですと、社内のネットワーク(人脈)を使って、営業担当のご紹介もできますので、おっしゃってください」 いかがでしょう。 私が信頼を寄せる理由を感じていただけたと思います。 ちなみに私は、ご紹介をいただき、前者のカードに入会をしました。 営業ほど、多くの人と会っている仕事はなく、ネットワークを使えばお客様の知らない情報を簡単に集めることもできます。 加えて、同僚が知っている情報ネットワークを駆使することができるのも営業の特権です。 「いったん、あの人に聞いてみよう」と思ってもらえる存在になれると、営業が断然おもしろくなります。 まずは、雑談をしてみましょう。 ■「できません」「難しい」と断ると二度とチャンスはこない お客様は神様、というわけではありません。 「値引きをしてほしい」「納期を急いでほしい」 といった要請を受けることはないでしょうか。 お客様からの要請とはいえ、不利な条件で契約をしてしまうのはどうかと思うのです。 だからといって、「できません」「難しいです」と断ってしまうと、二度とチャンスはなくなります。 まさに、前回のクリニックはこのケースでしたよね。 では、営業としては、どうするべきなのか。 前回のクリニックの事例では「できることは精一杯する」と申しました。 もう少し、具体的に説明しますね。 「Noを言わずに、代替策を示す」、このパターンを詳しく解説しましょう。 まず、最初にやってはいけないパターンを紹介します。 無茶な値引きを交渉されたシーンを見てみましょう。 ---------- 営業「1個200円でいかがでしょうか?」 お客様「高すぎだよ。100円だったら検討するけどね。できる?」 営業「ええ、それは厳しいです……」 お客様「じゃ、いくらならできるの?」 営業「ええ……、190円でいかがですか?」 お客様「じゃ、ダメだね」 営業「ええ……、では、180円ではいかがでしょう?」 ---------- この商談は、みごとに交渉の罠に引っかかっています。 この罠を、「二分法の罠」と言います。 二分法の罠とは「できるか、できないか、どっち?」といったように、答えを「はい、いいえ」と迫られてしまい、不利な状況に追い込まれること。 これでは、とても頼られる存在にはなれません。 まさに“業者扱い”です。