特産そば粉でタコス 富山県南砺市利賀の木田さん考案、生地に工夫もちもち食感
富山県南砺市利賀村百瀬川の木田昇二郎さん(34)は、利賀特産のそば粉を生地にしたタコスを考案した。焼き加減や厚みを工夫してもちもちとした食感と、そばの風味が楽しめるよう仕上げた。「利賀のそばの新たな楽しみ方の一つにしたい」と話している。 タコスは薄い生地にさまざまな具材を挟んで味わうメキシコ料理。木田さんは大のメキシコ料理好きで、昨年、利賀地域でソバを栽培している農事組合法人「茶屋ファーム」(吉田信一郎代表理事)がそば粉を販売しているのを知り、このそば粉をタコスの生地にできないかと考えた。 生地作りには苦労した。水分が少ないと丸く形を整えた際に割れ、温めすぎると独特の風味が失われた。試行錯誤を重ねて最適な水分量などを見つけ、今年3月に完成させた。 イノシシ肉や豚肉を生地に挟んで8、9月に開かれた演劇の祭典「SCOTサマー・シーズン」で初めて販売。10月の「新そば祭りin TOGA」では野菜のかき揚げを具材に提供したところ、好評を得た。
木田さんは建設会社の社員。現在は趣味の一つとして取り組んでいるが、今後はイベントに出店するほか、自宅の古民家で運営しているゲストハウスの食事としても提供する。いずれは店舗も構えたい考えだ。「利賀のそばのおいしさを知ってもらうきっかけにしたい」と話している。