【番記者の視点】問題『鹿島は〇〇が△△で先発すると全勝中』〇に入る選手名と△に入るポジションは?
◆明治安田J1リーグ▽第11節 鹿島3―1湘南(3日・カシマスタジアム) 鹿島はFW鈴木優磨が2ゴール1アシスト、途中出場のFWチャブリッチが1ゴール1アシストをマークし、湘南を3―1で下した。 * * * 前半は停滞した。前節・G大阪戦と同じ11人が先発したが、戦い方はバレていた。鹿島が悪いプレーをしたとは思わないが、湘南の対策が一枚上手だった印象だ。5バックを「こじ開ける力」が足りなかった。 そこで、ポポヴィッチ監督はハーフタイムに樋口雄太に代えてチャブリッチを右サイドで投入した。前半から濃野公人の背後が狙われる傾向にあったため、その前に守備の連動性を欠くチャブリッチを配置することは思い切った采配に見えた。しかしチャブリッチは期待に応え、後半に3得点が生まれた。 これで今季リーグ戦成績は6勝1分け4敗で5位、首位との勝ち点差は3。何勝何敗だろうが、鹿島というクラブに大事なのは首位との勝ち点差(首位にいる場合は2位以下との勝ち点差)である。シーズンのおよそ3分の1を消化した段階としては、十分によくやっている戦績と言えよう。 * * * 見出しの答え、わかりましたか? 正解は「名古新太郎がトップ下で先発すると全勝」です。 名古が初先発した第4節川崎戦以降の勝敗は以下の通り。 〈4〉川崎(2〇1)トップ下で先発 〈5〉磐田(1〇0)トップ下で先発 〈6〉福岡(0●1)右サイドで先発 〈7〉FC東京(0●2)負傷欠場 〈8〉京都(1〇0)負傷欠場 〈9〉鳥栖(2●4)途中出場 〈10〉G大阪(2〇1)トップ下で先発 〈11〉湘南(3〇1)トップ下で先発 この日の試合においても、勝利のヒーローは鈴木優磨であり、あるいはチャブリッチであり、あるいは早川友基だったが、トップ下で先発した30番のプレーも随所に輝いていた。 以前、名古のプレスについて鈴木は「賢い」と表現していた。相手のCB3枚に対し、鈴木との2枚で効果的にコースを切り、相手の選択肢を限定させた。背後への抜け出しができること、ボールを持った際の推進力があることも、チームの助けになっている。 川崎戦でのポスト経由のアシストにつながった即時奪回に代表されるように、切り替えの速さは言うまでもないだろう。この日は鈴木の2点目もアシストし、第2節C大阪戦に続きセットプレーからも2アシスト目だ。“勝たせる男”はポポヴィッチ・アントラーズのバイプレーヤーとして、欠かせない存在となっている。(鹿島担当・岡島 智哉)
報知新聞社