東大・渡辺 父元ロッテ俊介氏ほうふつ下手投げで8回0封 清原Jr.らに対抗心「絶対に比較はされてしまうので、負けないように」
「東京六大学野球、明大10-0東大」(21日、神宮球場) 1回戦2試合が行われ、今季初戦を迎えた明大が東大に先勝した。東大は敗れたものの、元ロッテ・渡辺俊介氏(現日本製鉄かずさマジック監督)の長男である渡辺向輝投手(3年・海城)が8回無失点の快投を見せた。立大と法大は九回規定により引き分けた。 しなやかに、堂々と腕を振った。リーグ戦2度目の先発に臨んだ東大・渡辺が雪辱の快投だ。 「前回と比べてストライク先行で勝負できた。自分で試合を作る経験ができて気持ち良かった」 父をほうふつとさせる下手投げで丁寧に制球し、明大打線を翻弄(ほんろう)。六回には2死三塁のピンチを招くも、4番・杉崎をスライダーで空振り三振に斬り「狙いにいきました。すごいうれしかった」とガッツポーズを見せた。バント処理でも好フィールディングを見せるなど8回4安打無失点。リーグ戦初先発で2回7失点(自責3)だった15日・早大戦から「全ての変化球でいつでもカウントを整えられる練習をしました」と修正し、結果につなげた。 慶応・清原ら元プロ野球選手の子息が活躍する東京六大学で「絶対に比較はされてしまうので、負けないように」と右腕。神宮の杜で、唯一無二の存在感を放つ。 ◆渡辺 向輝(わたなべ・こうき)2004年2月25日生まれ、20歳。千葉出身。167センチ、61キロ。右投げ右打ち。小学3年から浦安ベイマリーンズで野球を始め、海城中野球部でプレー。海城では1年秋からベンチ入り。3年夏前までは上手投げ。東大では2年春にリーグ戦デビュー。50メートル走6秒8、遠投105メートル。