ゴールドマン、米国株は下振れより上振れの公算大
(ブルームバーグ): ゴールドマン・サックス・グループによると、米国株の高いバリュエーションは、投資家が株式市場の熱狂の多くを既に織り込んでいることを示唆しているものの、売りを開始すべきだという意味ではない。
ゴールドマンの米国ポートフォリオ戦略チームのシニアストラテジスト、ベン・スナイダー氏はインタビューで、S&P500種株価指数は既にゴールドマンの年末目標値5200を上回っているが、株式相場の基本的な環境は引き続き「非常に良好だ」と指摘。米企業の好業績とディスインフレの道筋への確信を理由に今後の株式相場に楽観的な見方を示した。
スナイダー氏は「現時点ではまだ、上振れリスクの方が下振れリスクよりも大きいと考えている」とコメント。同氏と米国株担当チーフストラテジストのデービッド・コスティン氏の予想では、2024年に現水準からの上昇はほとんど見込めないものの、長期的には強気だと強調し、「現在株を持っているなら売るべきだと言っているのではない」と話した。
米株式市場は重要な岐路にある。トレーダーらは次のきっかけを探しており、政府が15日に発表する最新の消費者物価指数(CPI)がその一つになる可能性がある。オプション市場のトレーダーらはCPI発表当日に、上下いずれかの方向に同指数が1%近く動くと予想している。
原題:Goldman Says Hold Stocks With Upside More Likely Than Downside(抜粋)
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Alexandra Semenova