トランプ氏の「4050タカ派突撃隊」…要職にはフロリダファミリー(1)
「世代交代、超強硬忠誠派、フロリダ」。 ドナルド・トランプ執権第2期人選の核心キーワードとして要約される3つの言葉だ。トランプ氏が13日(現地時間)、次期政府司法長官に42歳の共和党内極右強硬派でフロリダ州に地方区を置いたマット・ゲイツ下院議員を指名してこのような基調はさらに際立つようになった。 トランプ氏はこの日ソーシャルメディアの文を通じてゲイツ氏指名の事実を明らかにして「マットは政府の武器化を終息させて国境を保護し、司法省に対する信頼を回復させるだろう」と話した。共和党内極右強硬派の集まりである「フリーダムコーカス」の核心メンバーであるゲイツ氏は昨年同じ党に所属するケビン・マッカーシー当時下院議長の解任を主導して政局を揺さぶったタカ派の要人だ。また、17歳女性との性関係、飲酒運転、選挙資金流用などの容疑で各種論争に包まれて政界退陣要求を受けたこともある。 ◇極右タカ派のマット・ゲイツ氏、司法長官指名 それでもトランプ氏が第2期司法省のトップに指名したのは忠誠心が検証された最側近を起用して自身を刑事起訴した司法省の大改造および政敵報復捜査など「突撃隊」に使おうとしているのはないかとの観測が出ている。政権独立性が求められる司法省に忠誠派の側近議員を座らせようとすると、民主党はもちろん共和党内からも異論を唱える声が上がった。共和党では「衝撃を受けた」(スーザン・コリンズ上院議員)、「真剣ではない選択」(リサ・マコウスキー上院議員)などの反応が出てきた。民主党では「最悪のカード」という猛批判が出てきた。上院承認公聴会の過程が順調ではないだろうとの展望が出ている。 トランプ氏はこの日、16の情報機関を総括する国家情報長官室(DNI)の局長に43歳のトゥルシー・ギャバード元下院議員を指名した。もともと民主党所属だったギャバード氏は2002年離党後、今年「トランプ支持」を宣言して共和党に入党して新主流を印象づけた親トランプ派だ。9・11テロの時に州防衛軍に入隊して20余年間軍生活をし、中東・アフリカ派兵経歴もあるギャバード氏をめぐり、トランプ氏は「不屈の精神を情報当局に吹き込み、力を通した平和を確保するだろう」とした。 この日、トランプ氏は「国務長官内定」の報道が出ていたマルコ・ルビオ共和党上院議員を公式指名した。トランプ氏は声明でルビオ氏について「米国の守護者であり同盟国の真の友」と称えた。 (1)「世代交代」…40~50歳を全面布陣 この日指名されたゲイツ氏、ギャバード氏をはじめ、国土安保長官に指名されたサウスダコタ州知事のクリスティ・ノーム氏(52)、新設部署の政府効率化省共同首長に指名されたテスラCEOのイーロン・マスク氏(53)と起業家のビベック・ラマスワミ氏(39)、国連大使に指名されたエリス・ステファニク下院議員(40)ら、今まで抜擢された相当数が30代後半から50代初めで、要職の若返りが進んだ。 外交安保ラインのツートップである国務長官とホワイトハウス大統領補佐官(国家安全保障担当)にそれぞれ指名されたマルコ・ルビオ上院議員(53)と予備役大佐出身マイケル・ウォルツ下院議員(50)、そして国防長官に指名された予備役少佐出身のピート・ヘグセスFOX(フォックス)ニュースキャスター(44)の起用も破格的だ。非将軍出身で中東参戦など野戦経験のある40・50代を前面に出し、外交安保分野の主流勢力交代を試みたという分析だ。