『グランド・セフト・オートVI』の発売日が決まらないので、ほかのパブリッシャーが困っていると報道 発売日被りを避けるため
『グランド・セフト・オートVI』の発売日が決まらないので、ほかのパブリッシャーが困っていると報道 発売日被りを避けるため
2025年秋に発売予定とされている期待作『グランド・セフト・オートVI』(以下、GTA6)。このGTA6の具体的な発売日が発表されず、ほかのパブリッシャーが困る状況になっているようだ。競合するパブリッシャーはGTA6が2025年秋に間にあうのか、2026年に延期されてしまうのかを確認してからゲームの発売日を決めたいらしい。 「グランド・セフト・オートVI」画像・動画ギャラリー 著名ジャーナリストのジェイソン・シュライアーがBloombergでGTA6についての記事を書いており、情報筋からこういったインサイダー情報を得たそうだ。この件についてはIGN USもBloombergを引用して記事にしている。 Bloombergの記事では、GTA6の売り上げの見込みについて言及されていて、「この10年で最大のビデオゲームになることはほぼ間違いない」とされている。「史上もっとも収益性のあるエンターテインメント製品」になる可能性まであるという。前作GTA5は2億5000万本を突破しており、とある業界誌の推定ではロックスターに約90億ドルの収益をもたらしたとされているそうだ。 そんなわけでGTA6への期待度はビジネス的に考えても非常に高く、これがゲーム業界に影響をおよぼしているようだ。記事に登場する情報筋によると、競合するゲームパブリッシャーのなかには2025年秋にリリース予定のゲームの発売日を決めるため、可能なかぎり(GTA6の発売日が決まるまで)待っている状況にあるのだという。ほかのパブリッシャーはGTA6が2025年秋に間にあうのか、2026年に延期されるのかを見極めたいのだそうだ。なるべくGTA6を避けてゲームを発売したいのだろう。 業界全体で考えても、大作ゲームや競合ジャンルのゲームの発売を避けることは珍しくはなくなってきた。たとえば、以下のようなゲームが競合を避けて発売日を変更している。 『龍が如く8外伝 Pirates in Hawaii』 「安心してそのあとやってくるゲームを遊んでほしい」、「そしてその後ゆっくりと、狩りの世界にでも出かけてもらえたらと思います」などとメッセージ動画で言及され、発売日が前倒しされた。『モンスターハンターワイルズ』との競合を避けたのだろう 『Enotria: The Last Song』 ソウルライクのゲームであり、『ELDEN RING』のDLC発売と被るのを避けて延期された 『Avowed』 具体的にどのゲームを避けたのかは明言されていないものの、「これからたくさんのゲームが発売されるので、プレイヤーの皆さんに余裕を持ってもらうため」と延期した いくつかGTA6に関するインサイダー情報などもBloombergの記事では書かれている。その内容をピックアップすると、以下のとおり。 GTA6の開発は10年前に始まった ただし、開発が本格的に始まったのは2018年の『レッド・デッド・リデンプション2』発売以降。『レッド・デッド・リデンプション2』のプロジェクトは開発チームを崖っぷちに追い込んでいたという。それにより、何人かの幹部が解任され、より合理的なスケジュールが約束された 2022年に起きたハッキング騒動でリモートワークからオフィスに移行 2022年に大規模なハッキング騒動が発生した(関連記事)。このハッキング騒動により、ロックスターはリモートワークを取り締まった。従業員は週5日のオフィス勤務に戻り、困ってるらしい GTA6はすでに複数の締め切りに間に合わなかった ただし、テイクツーは予定どおりに進んでいると述べているそうだ。複数の締め切りに間に合わなかった件はロックスターではよくあることらしい なお、日本時間2024年12月13日9:30から開催されるThe Game Awards 2024では『ボーダーランズ4』と「マフィア」最新作のトレーラーが公開予定になっている。これらはロックスターの親会社であるテイクツー傘下の2Kが発売するゲームだ。GTA6と、これら2作の発売日も被らないように調整されるのかもしれない。
重田雄一