伝統かみしめて 稚児舞の練習始まる 松尾代田【長野県】
長野県飯田市松尾代田の下ノ宮神社の春季例大祭に合わせた獅子舞巡行が4月13日に予定されている。21日夜は、小学生による稚児舞の練習がスタート。2~4年生の7人が、振りや動きの習得に励んだ。 同地区の獅子舞は1880年ごろ、松川町大島の「大洲七椙神社」から伝授されたとされ、以後140年近くにわたって引き継がれている。2年に1度、神社の春季例大祭に合わせて地区内を巡っている。 今年は17カ所の巡行を予定しており、稚児舞は約10回の練習を重ねて本番に臨む。 初日のこの日は、代田獅子囃子保存会の松澤裕子稚児部長(52)らの指導で「数え歌」の振りを覚えた。両手に持つ扇子の扱いや姿勢などについて基礎から学習。振り付けを一通りさらうと、音楽に合わせて繰り返し舞って身につけていった。 松尾小学校4年の児童(10)は前回に続いて2度目の参加。「お客さんにたくさん練習したことが伝わるように舞いたい」と意気込んでいた。同3年の児童(9)は初挑戦で「やってみたいと思っていた。扇を回すところが難しかった」と話した。 30年以上にわたり指導している平澤ともえさん(80)は「覚えも早い。緊張せず、伝統をかみしめながら舞ってほしい」と話していた。