PGAツアーがアジア初の「ショットリンク」を日本で導入
◇日米ツアー共催◇ZOZOチャンピオンシップ 3日目(26日)◇アコーディア・ゴルフ習志野CC(千葉)◇7079yd(パー70) 【画像】生で見る価値あり! ミンウ・リーの「スティンガーショット」 PGAツアーは日本開催5回目となった本大会で、全選手の各ショット位置を記録するシステム「ショットリンク」をアジアで初めて導入した。2000年代初頭に始まり、ツアーの公式ホームページを中心に展開されているサービスで、現地観戦やテレビ視聴とは異なる形でトッププレーヤーのプレーを追うことができる。 本拠地の米国では今年から、コース内に配置した高精度カメラがショットの軌道をとらえるシステムに変更。今回はロープ際にいるボランティアスタッフが止まったボールにレーザーを当ててマッピングする、以前(第1世代)のシステムでデータを集計した。ツアーは現在、下部コーンフェリーツアーで使用する36台の計測機器を日本に持ち込み、使用した。ただ、下部ツアーではさらに正確性を高めるため、各選手のキャディも機器を携帯する「ショットリンク・セレクト」というシステムを採用している。
計測担当のボランティアスタッフは約60人。開幕2日前、前日に各2時間の事前講習を受け、各ホールのフェアウェイ脇に1人から3人、グリーン周りに2人(パー3はグリーン周りだけ)に配置された。
米国ではパットの計測をグリーン付近に設置した撮影台(イントレ)から行っていたが、今回は地面の高さからレーザーを照射したため実際のボール位置と多少の違いが出たようだ。計測されたポジションの明らかな間違いを、機転を利かせてタブレット上で修正するスタッフも多く、誤差は日を追うごとに解消されつつある。ボランティアの中には別のシステムが採用された2021年夏の「東京五輪」で、同じ仕事を担った男性もいた。 ツアーは今回の実施により他国開催でも同様の計測が可能かをモニタリング。ファンだけでなく、プレーする選手にとっても価値があるデータを世界中で集めていく。(千葉県印西市/桂川洋一)