新春の祝宴飾る菰樽、兵庫・尼崎で製造ピーク 酒造りの文化遺産登録で「注目集まれば」
新春を祝う鏡開きなどに使われる「菰樽(こもだる)」の生産が兵庫県尼崎市の岸本吉二商店で最盛期を迎え、職人らが手作業でたるに菰を巻く作業に追われている。 菰樽は江戸時代、灘(神戸)や伊丹などから江戸へ酒を船で運ぶ際、たるの破損を防ぐために菰を巻いたのが始まり。最近ではインバウンド(訪日外国人観光客)からの需要もあり、直径10センチほどの小さいサイズも用意している。 日本の「伝統的酒造り」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されたこともあり、代表取締役の岸本敏裕さん(63)は「菰樽にも注目が集まれば」と話した。