永井真理子、今年最後のワンマン開催『永井真理子 Special Live 2024 ~君が光を照らす~』 スペシャルゲストに辛島美登里が登場!
『永井真理子 Special Live 2024 ~君が光を照らす~』と題してEX THEATER ROPPONGIで開催された永井真理子のワンマンライブは、2部構成でゲストあり、さらには事前にファンから募ったリクエストをセットリストに反映するなど、まさにスペシャルなものとなった。ソールドアウトとなった会場は、開演前から独特の熱気に包まれていた。この日のライブが今年最後に開催するものだということはもちろん、彼女のこれまで培ってきたキャリア――特に2017年の復帰以後の活動において、ひとつの節目となる重要なライブだということをそこにいる誰もが理解していた。それは、冒頭の選曲にもよく表れていた。ノリのいい派手目なナンバーを1曲目に持ってくるのではなく、言葉とアンサンブルに重点を置いた、いわゆるじっくりと聴かせるタイプの楽曲でこの日のライブは幕を開けた。 【全ての画像】『永井真理子 Special Live 2024 ~君が光を照らす~』ライブ写真 1曲目が「うた」。〈うたってあげるよ 輝きがギュッとあふれ続けてゆくように〉と確かな決意を滲ませ、続く2曲目は「未来」。この曲が収録されたアルバム『そんな場所へ』(2002年)のリリース後、オーストラリアへ渡ったことを考えると感慨深い。ここから始まった未来が確かにあって、それが現在であり、そしてまた新しい未来へつながっていく――そんな彼女の思いが感じられた。 そこから3曲目「好奇心」(1990年)という流れには、集まったファンも完全に心を掴まれた様子。特筆すべきは、年代問わず、どの楽曲もきちんとアップデートされたものになっており、そのあたりも含めて、“永井真理子の今”を、その長いキャリアを横断しながら感じることができた。「やっとこの日が来ました! 今日はSpecial Liveなので私がやりたいことをたくさん詰め込んだ、お楽しみ袋みたいなライブになると思います」そして、たくさん寄せられたリクエストのコメントを紹介しつつ、リクエストが多かった「さよならの翼」「レインボウ」を披露した。 MCを挟んで、このライブでお披露目の約束をしていた新曲をパフォーマンスした。「Rest in Peace」とタイトルがつけられたこの曲は、永井真理子の音楽活動を支えてきたベーシスト、阿比留淳司さんに捧げたものだ。天国に旅立ってしまったかけがえのない仲間への思いが溢れる楽曲に、彼女のシンガーソングライターとしての使命感のようなものが滲んで、時折涙をこらえながら歌う姿に胸を打たれた。さらに、「Re★Birth」を演奏したのは、この曲が2022年8月7日に実施した『Re★Birth of 1992』(※1992年8月2日に開催された伝説のライブ『mariko nagai 1992 Live in Yokohama Stadium』と同じセットリスト、同じバンドメンバーで行われた)で発表された新曲だったということもあり、ふたつの“新曲”が阿比留さんの存在によってつながり、魂を吹き込まれたような奇跡的な瞬間だった。 メインステージからは花道が伸び、サブステージへとつながっている。そこに移動し、スペシャルゲストの辛島美登里を呼び込んだ。「今年の5月に辛島さんのツアー『辛島美登里 35th Concert Tour 2024 ~Coral 35~』に呼んでいただいて、本当に楽しかったんです。だから今回、ゲスト返しです!」と永井が言えば、「もちろん即OK! でした」と辛島が返す。 お互いが初めて会った印象を話し、その頃について辛島は「もう音楽をやめようと思って故郷の鹿児島に帰っていたんです。そのときに連絡があって、私の書いた曲が永井真理子さんのシングルに決まったよって言われたんです」という貴重なエピソードを話してくれた。ということで、最初に辛島が手がけた永井の2ndシングル「瞳・元気」をコラボした。曲名を告げると会場が沸いた。それもそのはず、リクエストでも上位にランクインした曲だということだ。そして、辛島も初めて歌うという「50/50」、さらに辛島バラード、通称“カラバラ”の代表曲「Keep On “Keeping On”」でふたりのコラボを締め括った。