永井真理子、今年最後のワンマン開催『永井真理子 Special Live 2024 ~君が光を照らす~』 スペシャルゲストに辛島美登里が登場!
15分間の休憩を挟んで開幕した2部は、衣装もガラリと変えて「私を探しにゆこう」から始まった。1部の1曲目「うた」も収録されているアルバム『You’re...』(1998年)からのナンバーというのは偶然の一致だろうか。憶測に過ぎないが、このアルバムから始まった大切な物語があるような気がしてならない。「2部はまたちょっと趣向を変えて、みんなで一緒に作っていくような元気なライブにしたいと思っています!」50’sアメリカンポップス風の「大人になるためサヨナラしたの」では、間奏でオーディエンスと一緒に、その前のMCでレクチャーした振りを決めた。 続いて披露したのはデビューアルバム『上機嫌』(1987年)に収録されている代表曲「One Step Closer」。実は、デビュー前のデモテープにすでに存在していたという、永井真理子のシンガーとしての印象を決定づけた楽曲だ。レーザーが会場を染める中、オーディエンスはクラップで、そして永井はステージを左右に動きながらパフォーマンスしていく。 「私は復帰して7年なんですけど、その間、ファンのみなさんが私の進む方向を照らしていてくれたことへの感謝と、これからも一緒に歩んでいきたいなという気持ちを込めて作りました」と、ここでオーディエンスにこんな呼びかけをした。「みなさんに星になっていただきたいんです。スマホのライトを点灯して私を照らしていただけませんか?」会場の照明はステージを照らす最低限の明かり以外、オーディエンスのスマホライトの光のみ。幻想的な雰囲気の中「君が光を照らす」をパフォーマンス。 そして、「みんなの思いをいっぱいステージに投げてください!」と言って、「キャッチ・ボール」を披露した。サビでのオーディエンスのコーラスが、この瞬間にしかできない音楽を作り上げていた。「ヤバイ! 泣きそう......うれしくて」としばらく鳴り止まない拍手の余韻に身を任せた後、「新曲をもう1曲作ったんですよ」とサプライズの報告をした。自分を上げられる曲がほしいということで、自分への応援歌「Wave The Flag」と題された曲では、グッズのフラッグをオーディエンスと一緒に振って盛り上がった。 ここからラストスパート。「ORANGE」「White Communication-新しい絆-」「TIME」、ドラムソロからのつなぎで「ハートをWASH!」と名曲を畳みかけた。永井もメインとサブのステージを行き交い、オーディエンスのテンションを上げまくっていった。メンバー紹介の後、本編ラストはリクエスト第1位に輝いた楽曲「私の中の勇気」。多くのファンを支え続けてきた曲が、また新たに染み渡っていった。 アンコールは、今年最後のライブということで「ZUTTO」を一足早くクリスマスバージョンにアレンジして、ボーカルとキーボードのシンプルな編成で披露した。「最後はどうしてもみんなと歌いたい曲があって」と、サブステージに用意されたお立ち台の上に。「デビューしてからずっと、私のライブが終わった後に会場でみなさんがこの歌を歌ってくれて、私はそれを楽屋で聴いて、感動で震えて泣いていました。「Mariko」という曲です。自分の名前をタイトルにするなんて小っ恥ずかしいんですけど(笑)、当時の私の等身大の気持ちを歌った曲です」演奏なし、アカペラのみでオーディエンスと共に歌った。重なる歌声は、まるで永井真理子を照らす光そのものだ。それぞれがそれぞれの“あの日”に戻りつつ、きっと一緒の未来を見つめている――そんな気がした。シンガーソングライター永井真理子が描く次の物語が待ち遠しい。 <公演情報> 『永井真理子 Special Live 2024 ~君が光を照らす~』 10月13日(日) 東京・EX THEATER ROPPONGI 【セットリスト】 ■1部 01.うた 02.未来 03.好奇心 04.さよならの翼 05.レインボウ 06.Rest in Peace 07.Re★Birth 08.瞳・元気(with:辛島美登里) 09.50/50(with:辛島美登里) 10.Keep on “Keeping on”(with:辛島美登里) ■2部 11.私を探しにゆこう 12.大人になるためサヨナラしたの 13.One Step Closer 14.君が光を照らす 15.キャッチ・ボール 16.Wave The Flag 17.ORANGE 18.White Communication-新しい絆- 19.TIME 20.ハートをWASH! 21.私の中の勇気 En1.ZUTTO En2.Mariko