手品で交通安全啓発300回「面白く覚えやすい」と人気 徳島・三好署の白川警部補、警察庁長官賞詞を受賞
三好署交通課の白川広之警部補(57)が、手品を使って交通安全の啓発活動に取り組んでいる。学校や老人会などで披露し、幅広い年代から「面白く、記憶に残るので覚えやすい」と好評だ。 【動画】9割の車が一時停止する横断歩道が徳島県美馬市に 理由は児童の「おじぎ」 白川警部補は交通安全教室で、子どもに信号機の意味を伝える際、赤、黄、青のハンカチを使った手品を披露。赤信号なら握りこぶしから赤のハンカチを出し入れしながら説明する。横断歩道の渡り方を指導する際は、目の前で新聞紙を細かく破り、一瞬で「とびだしません」と書かれた紙に復元してみせる。 三加茂中(東みよし町)時代に奇術部に所属。卒業後、披露する機会はなかったが、28年前から交通安全教室で講師を担当するようになり、「手品なら参加者の印象に残りやすい」とグッズを買いそろえた。これまでに300回近く啓発活動に取り組んできた。 ある幼稚園では、先生から「子どもがいままでにないくらい集中して聞いていた」と感謝された。白川警部補は「講義を楽しそうに聞く参加者の顔を見ると、やりがいを感じる」と言う。 長年の活動が評価され10月、全国で優れた功績を残した警察官に贈られる警察庁長官賞詞を受賞した。白川警部補は「手品は幅広い年齢層から興味を持ってもらえる。これからも交通安全啓発に取り組み、県内の死亡事故ゼロを目指したい」と話した。