「老後が不安です」8割超えに。みんなが「老後が安心」と思える貯蓄額はいくら?
6割以上の人がNISAを利用して資産運用を実施
株式会社ライボの調査によると、現在投資・資産運用をしていると回答した496人に「運用の種類」を聞くと「NISA・つみたてNISA」が65.1%で最多となりました。 NISAとは、NISAを利用して発生した利益が出た場合、利益に対して税金がかからなくなる制度です。 本来であれば、株式や投資信託などの金融商品に投資をした場合、利益や配当に対して税金がかかりますが、NISAで資産運用をすれば非課税となるため、投資をする際のお得な制度といえます。 2023年までは「NISA・つみたてNISA」でしたが、2024年からは制度の内容が改定され「新NISA」となり、今までよりもさらに老後の資産運用に向いた制度になりました。 新NISAでは、年間投資額が大幅に増額されたため、資産運用に回すお金の設定がしやすくなります。 さらに、従来のNISA・つみたてNISAとは異なり、非課税保有期間が「無期限」となったため、運用限度額に到達しない限りは、一生NISA制度を利用して資産運用を続けることができます。 また、非課税保有期間が無期限であることから、老後生活をスタートしても、資産を取り崩しながら非課税で運用し続けられるのも新NISAのメリットと言えます。 このように、老後のために長期的な資産運用をしたい場合、新NISAは非常にお得な制度であるため、気になる方は利用を検討してみると良いでしょう。
8割の人が老後に不安。理由は年金問題?
株式会社ライボの「老後資金への不安有無」に関する調査では、82.3%の人が「不安がある派」と回答しており、過半数以上が老後に対して不安を抱いていることがわかりました。 「老後が不安」と回答した人に対して理由を聞くと、68.3%の人が「年金の受給有無」と回答しており、年金問題が老後の不安に直結していることがうかがえます。 また、同調査で「不安がなくなる老後資金額」について聞くと、最頻値が2000万円となりました。 数年前に「老後2000万円問題」が話題となったことから、老後資金として「2000万円あれば安心だろう」と考えている人が多いことがわかります。 ●2000万円あれば老後は安泰なのか? 「老後の不安がなくなる老後資金の目安」として2000万円と回答する人が最も多い結果になりましたが、果たして実際の老後生活で2000万円あれば生活は安泰になるのでしょうか。 結論からお伝えすると、その人の年金額と支出によっては、2000万円でも足りないケースがでてきます。 そもそも、老後の2000万円問題は、金融庁金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」の高齢夫婦無職世帯の収支が根拠の発端となっています。 年金をベースにした実収入が「約20万9198円」に対して、実支出が「26万3718円」となっており、月に約5万5000円の赤字が発生しています。 仮に上記の生活支出で30年間生活した場合、単純計算で約2000万円の赤字が発生することから「赤字分を補填するための老後資金として2000万円が必要」と言われるようになったのです。 しかし上記のシミュレーションは、あくまで一例であり、人によって年金が少なかったり、生活支出が多かったりした場合は、これよりもさらに不足金額が増えます。 反対に、年金が多く生活支出が少ない場合は、2000万円の貯蓄がなくても生活できる可能性があります。 そのため、「老後生活は2000万円あれば安心」と思わずに、ご自身の年金額と想定される老後の生活支出をシミュレーションして、本当に必要な資金を算出できると良いでしょう。