「介護付老人ホーム・住宅型老人ホーム・サ高住」の違いは? 施設の特徴と利用できるサービス内容の違いを知っておこう【社会福祉士解説】
介護付・住宅型・サ高住の違いを確認
介護付有料老人ホームは、24時間、居住施設から提供される介護保険サービスを、介護度や身体状況に応じて施設建物内で受けることになります。 一方、住宅型有料老人ホームと、サ高住は、契約した時間と回数に対して、外部事業者から介護保険サービスなどを受けるカスタマイズ型ともいえます。 外部事業者は、在宅のときに利用していたところをそのまま利用することも可能ですし、施設と同じ法人が運営している訪問介護サービスや通所サービスを利用することもできます。
■それぞれのサービスの違い
【介護付有料老人ホーム】 <施設から提供される介護サービス> ・介護・看護サービス ・生活支援サービス ・生活相談サービス ・食事サービス(別途自己負担) ・健康管理、医療機関との提携 ・リハビリ ・レクリエーション ・看取り など 【住宅型有料老人ホーム/サ高住】 <施設から提供されるサービス> ・安否確認サービス ・生活相談サービス ・食事サービス(別途自己負担) <外部事業者から提供の介護サービス> ・訪問介護、訪問看護、訪問リハビリ ・デイサービス ・生活支援サービス ・健康管理 など なお、住宅型有料老人ホームと、サ高住は、介護サービスの利用の仕方は似ていますが、大きな違いは、契約方式です。 住宅型有料老人ホームは、利用権方式が一般的ですが、サ高住は、基本的に一般的な賃貸物件と同じ賃貸借契約です。 このことから、住宅型有料老人ホームは入居時に0~1億円の費用が一時金として必要ですが、サ高住は0~数十万円となります。
■3つの施設の費用や要件、利用できるサービスの違い
<介護付有料老人ホーム> 【費用】初期費用: 0~1億円位 固定月額費用: 10~50万円位 【入居要件】自立~要介護5 【居室の広さ】13㎡以上 【利用できる介護サービス】 ・施設職員が提供 ・日中は看護師常駐 ・機能訓練指導員常駐 ・いつでも介護サービスが受けられる <住宅型有料老人ホーム> 【初期費用】: 0~1億円位 【費用】固定月額費用: 10~30万円位 【入居要件】自立~要介護5 【居室の広さ】13㎡以上 【利用できる介護サービス】 ・外部の介護サービスを利用し、使った分の費用を支払う ・訪問看護やリハビリは個別に契約 <サービス付き高齢者向け住宅> 【初期費用】初期費用: 0~20万円位 【費用】固定月額費用: 10~20万円位 【入居要件】自立~要介護2程度 【居室の広さ】25㎡以上 【利用できる介護サービス】 ・外部の介護サービスを利用し、使った分の費用を支払う ・訪問看護やリハビリは個別に *** 施設入居にかけられる費用も考えつつ、介護サービスの利用頻度や施設からのサービス提供の項目を見極めることも最適な老人ホーム選びには必要になります。 親や自分がどんな暮らし方を希望しているのか、施設の違いを理解して選んでほしいと思います。