なぜこうなった…。J1リーグ、今季のガッカリクラブ6選。まさかの期待ハズレに終わったのは?
サガン鳥栖
最終順位:20位 監督:川井健太→木谷公亮 サガン鳥栖にとって13年目のJ1リーグは、悲しい結末を迎えた。これまで何度もJ1残留争いを経験し、その度にくぐり抜けてきた同クラブだったが、今季は浮上のきっかけを掴めなかった。2012年にJ1に昇格して以降、初のJ2降格が決まっている。 川井健太体制3年目となった今季は、開幕から低迷。3月から4月にかけてリーグ戦6試合連続勝利無し(1分5敗)、7月から10月にかけてリーグ戦12試合連続勝利無し(3分9敗)を経験し、序盤以降は一度も15位より上の順位に立っていない。 クラブは8月に川井監督との契約を成績不振によって解除して、テクニカルダイレクターの木谷公亮に指揮を委ねたが“時すでに遅し”。先に述べたようにチームは勝利から遠ざかる日々が続き、10月19日に行われた第34節・京都サンガF.C.戦(0-2)の敗戦をもってJ2降格が決定した。 降格まで至った要因は1つではないが、相次ぐ主力選手の流出がチームに大きなダメージを与えたことは間違いない。横山歩夢が海外移籍し、長沼洋一、河原創らが国内クラブに移籍。主力が一気に抜けたことで生まれた穴はあまりに大きく、埋めることはできなかった。 ただ、降格決定後のリーグ戦4試合は来季へ向けて希望をもつことができる内容になったのではないだろうか。消化試合的な要素もあったとはいえ、4試合を3勝1敗で終えている。特に第35節・FC町田ゼルビア戦(2-1)は上位チーム相手に粘り強さを見せた好ゲームだった。 それでも、どのチームよりも早くJ2降格が決定してしまったという事実を踏まえれば「期待はずれ」の烙印を押されることは避けられない。J2で迎える来季は、元J1クラブとしてのプライドをかけた1年になるだろう。
北海道コンサドーレ札幌
最終順位:19位 監督:ミハイロ・ペトロヴィッチ エンジンのかかりが遅い。J1残留に向けて戦っていた北海道コンサドーレ札幌だったが、残念ながらリーグ戦2試合を残して第37節にJ2降格が決まっている。 今季はミハイロ・ペトロヴィッチ監督体制6年目のシーズン。指揮官の攻撃的なサッカーを貫く姿勢に変化はなかったが、チームは開幕から大不振に陥った。 第1節・アビスパ福岡戦(0-0)こそ勝ち点1を積み上げたものの、そこから悪夢のリーグ戦5連敗。第7節・ガンバ大阪戦(1-0)でようやく今季初白星を掴んだが、翌節からは再び低迷し、5試合連続勝利無しという低調なパフォーマンスに終始した。 この時点で既にチームはJ2降格圏に沈んでおり、サポーターの間ではペトロヴィッチ監督解任の声が強まっていた。が、クラブは5月に声明を発表し「最後までミシャ監督と戦う」ことを宣言。しかし、それでも厳しい戦いは続き、第15節からは悪夢のリーグ戦8連敗を喫している。 J2降格の最有力候補になりつつあった札幌だったが、夏の移籍市場で大﨑玲央を獲得。実力派DFとともに7月から逆襲を始める。 第23節・ヴィッセル神戸戦(1-1)で昨季王者から勝ち点1を奪うと、翌節の浦和レッズ戦では4-3の乱打戦を制した。その後も前半戦とは打って変わって勝負強さを見せ、残留に一歩ずつ前進していたが”遅かった”。 残留を目指すのは他のクラブも同じであり、ライバルよりも勝ち点を積み上げられなかった札幌は第37節終了後にJ2降格が決定している。後半戦の追い上げがもう少し早く始まっていたら結果は変わっていたかもしれない。 札幌は今季で8シーズンにわたるJ1での戦いが終わるのと同時に、ミシャとの共闘が幕を閉じる。久しぶりの新体制で迎える来季はJ1復帰を果たすことができるだろうか。