アートなロイヤル オーク、爆誕!「ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン “コンパニオン”」──どこへでも連れて行ける手首の相棒
オーデマ ピゲは、新作としてアーティストのブライアン・ドネリー、別名KAWSとのコラボレーションを発表した。このモデルはポップアートと時計の世界に新たな刺激をもたらす。 【写真を見る】「まるで小さな宝石箱のようだ」
過去2年間、アーティストであるKAWSことブライアン・ドネリーは、人目を避けるスキルを磨いてきた。イベントで写真を撮られそうになると、さりげなく手首を内側にひねり、秘密のプロジェクトを隠したのである。 2022年から彼が取り組んできたこのプロジェクトは一切公表されていなかったが、9月初旬、一部のInstagramユーザーは彼の手首を拡大。オーデマ ピゲ ロイヤル オークの文字盤にKAWSの象徴である「X」マークが確認されたのだ。それは、彼がいつもバート・シンプソン、スポンジ・ボブ、エルモ、その他の有名なアニメキャラクターの目を塗りつぶすのに使うマークだった。 このニュースが広まったことで、KAWSとのロイヤル オークのコラボレーションが現実のものとなることが明らかになった。「新作をフレッシュなままにしておきたかったので、公開されて少しがっかりしたよ」と、ドネリーはビデオ通話で筆者に語った。 しかし、11月19日にリリースされるオーデマ ピゲとのコラボレーションモデルは、彼が身につけていたカスタム版とは異なるものだ。製品版となる「ロイヤル オーク コンセプト トゥールビヨン コンパニオン」は、彼のアート作品である「コンパニオン」のフィギュアを文字盤上にミニチュアで再現し、クリスタルに手を押し当てて閉じ込められた姿を表現したものだ。ミッキーマウスに似た灰色のフィギュアが収められ、オーデマ ピゲの技術力を示すトゥールビヨンを備えた新型ムーブメントを搭載するにもかかわらず、チタン製のため「驚くほど軽い」と、ドネリーは述べる。 これまでカートゥーンのキャラクターをモチーフにした作品を多く手がけてきた彼は、このモデルのルーツをマーベル・コミックの世界に求めた。ここ数年、オーデマ ピゲはブラックパンサーやスパイダーマンのフィギュアをあしらった腕時計をリリースしてきた。これらを見たKAWSは、オーデマ ピゲなら自分のビジョンを実現できると確信したわけだ。 「もし彼らと時計を作るなら、自分の彫刻作品と同じテーマを時計の中に表現したいと思った」とドネリーは説明する。「マーベルとのコラボモデルを見て、この方向で行けると確信したんだ」 ケース内の彫刻は、ドネリーが世界中のギャラリーや美術館で展示している「コンパニオン」作品を小型化したものだ。 「20メートルもの巨大なスケールでの制作に慣れているので、43ミリの時計の中に収めるのはとても興味深かった」 彼は3階建ての高さの巨大な彫刻を制作する時も、腕に収まる小さな作品を作る時も、最良の素材とパートナーを求めてきた。 「時計にはとても興味がある。というのも、この小さなオブジェクトには多くのものが詰まっていて、まるで小さな宝石箱のようだからだ」 加えてオーデマ ピゲは彼のために、スイスのル・ブラッシュにある本社の屋根に、大きな「コンパニオン」を設置する予定だ。