マーリンズの来季構想にイチローは生き残るのか?
メジャーリーグも球宴が終わり、14日(日本時間15日)から後半戦がスタートするが、今年の前半戦でマーリンズのイチロー(43)には、12試合しかスタメン出場の機会がなかった。そのうち5試合は、インターリーグ(交流戦)で、ア・リーグの本拠地で行われた試合では指名打者が使えるため、マーセル・オズナかジャンカルロ・スタントンをDHで起用して守備を免除。代わってイチローが守るというパターンだった。 マーリンズは5月に10勝18敗と負け越すと厳しい状態に。もはや、開幕から好調なオズナ、スタントン、クリスチャン・イエリッチを休ませながら起用するという余裕はなくなり、彼らはほぼフル出場。必然、イチローの出場機会は限定的となった。 ただ、そんな外野の3スポットを巡る状況も後半からは激変する可能性がある。 マーリンズは前半を41勝46敗で終えた。ナ・リーグ東地区では1位のナショナルズに10.5ゲーム差の3位。ワイルドカード争いでは9ゲーム差の7位。正直これでは、ポストシーズン出場は絶望的。よってこのところ、米メディアも、「マーリンズの投げ売りが始まる」と指摘しており、売却問題と相まって、再建に大きく舵を切るとみられている。 実は昨年、ボート事故でホセ・ヘルナンデスがこの世を去ると、代わりとなるようなエース格の投手を獲得するため、大胆なトレードを模索したそうだ。ところが、身を切るような改革には踏み切れず、フリーエージェントだったエディンソン・ボルケスと契約し、さらにダン・ストライリーをトレードで獲得して、つぎはぎ補強をしたものの効果はなく、来季以降を見据えた時、防御率5.00でリーグ28位に低迷する先発陣の再編が急務となっている。 そんな中でマーリンズはすでに動き始めており、先月末、抜群の守備範囲を誇ったショートのアデイニー・エチャバリアをレイズにトレードし、イーサン・クラークという1Aの先発投手とブラクストン・リーという2Aの外野手を獲得した。クラークが大リーグに昇格するとしたらまだ先だが、リーは今年、2Aで79試合に出場し、打率.327、出塁率.401をマークしており、近い将来、チャンスがあるかもしれない。 おそらく、次にトレードをされるとしたら、セカンドのディー・ゴードン、サードのマーティン・プラド、ファーストのジャスティン・ボアーあたりか。 ゴードンに関しては、エンゼルス、ブルージェイズ、ロイヤルズが興味を持っていると伝えられ、プラドとボアーはヤンキースが狙っているとも報じられている。 また、クローザーのAJ・ラモスとセットアッパーのデビッド・フェルプスの名前も挙がっており、もし、まだプレイオフを諦めていないとしたら、レンジャーズ、マリナーズあたりが狙ってもおかしくない。ゴードン、プラド、ラモス、フェルプスをトレードできれば来季以降の年俸総額がすっきりして再建時に資金面で余裕もできる。 さて、本題の外野手だが、マイケル・ヒル統括本部長が、イエリッチとオズナに関しては、「トレード候補ではない」と米メディアに話している。