USスチールCEO「彼は賢い人物」 トランプ氏の買収承認に期待
米鉄鋼大手USスチールのデビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)は7日、「我々には新たな視点で見てくれる新しい大統領がいる」と述べ、バイデン大統領が中止命令を出した日本製鉄による買収計画の実現に向け、トランプ次期大統領の指導力に期待を示した。 米CNBCテレビのインタビューに答えた。ブリット氏は「我々は彼の現在の見解を理解している。しかし彼は賢い男だ」と説明。現時点で買収計画に反対しているトランプ氏が、買収のメリットを理解すれば承認に転じるとの見方を示した。 ブリット氏は、バイデン氏の中止命令を「不正で恥ずべき腐敗した行動」と改めて非難。「彼(トランプ氏)には新しい目を持ち、正しいことをする機会がある。私は彼がそうすると強く信じている」と述べ、20日に大統領に就任するトランプ氏の動きに期待を示した。 トランプ氏は6日、日鉄によるUSスチール買収に関して「関税によってUSスチールの収益力と企業価値がはるかに高まるという今、なぜUSスチールを売却したがるのか?」と自らが運営するSNS(ネット交流サービス)に投稿し、買収に反対する考えを示している。【ワシントン大久保渉】