柿に新たな命を 有効活用に商品開発検討 高校生がジャム作り/兵庫・丹波市
兵庫県丹波地域の食資源の有効活用を図るグループ「生かそう丹波の食グループ」(岸孝明代表)が、同市内で柿ジャムを作る講習会を開いた。栄養価が高いにもかかわらず、収穫されずに放置されることが多い柿を、若い世代にも活用してもらおうと、地元の氷上高校食品ビジネス科を対象に開催。5人の生徒が作り方を教わった。 同科2年生の課題研究班「食の万班」が参加。丹波市内で活用されることが少ない食品を調べ、商品開発につなげることを目標にしており、同校産のクッキーなどに柿を活用できないかと考えて参加した。 同グループ副代表で、和歌山大学名誉教授の農学博士、細谷圭助さん(79)が、柿の栄養価や調理方法などを説明。昨年、冷凍していた柿を解凍し、ミキサーでペースト状にした後、小鍋でペクチンやグラニュー糖と共に加熱したりした。 クエン酸やシナモンなどを加え、持ち帰り用の瓶に詰めて熱湯で消毒した。 同研究班の生徒は、「自然由来の甘さ。柿の風味の良さを前面に出した商品が開発できれば」と話した。岸代表(75)は、「柿を収穫せずに放置すると、獣害にもつながる。ジャムだけでなく、高校生の皆さんが加工して新たな命を吹き込んでほしい」と話していた。