「本当に情熱を注げるものに取り組みたい」──ニック・ジョナス
音楽から舞台までマルチな才能を発揮する、ニック・ジョナスが語った新作映画とブロードウェイ
ニック・ジョナスほどのスターになれば、さまざまなチャンスに恵まれる。しかし、何をするにしても彼にとって重要なのは、名声ではなくストーリーだ。「素晴らしい人たちと仕事ができるのはありがたい。その意味で、今回出演する映画『グッド・ハーフ』は本当に桁外れ。監督をはじめ、キャストから脚本家まで才能あふれる人たちがそろっている」 【写真】代理母出産で授かった第一子とともに水着姿を披露したジョナスと妻で超人気インド女優のチョープラー この映画でジョナスは、母親の葬儀のために帰郷するレンを演じる。「悲しい物語かもしれないけど、そういう状況を乗り越える唯一の方法はユーモアを見つけることだ」 バンド活動でも有名なジョナスは、来年3月に開幕を控えるブロードウェイ・ミュージカル『The Last Five Years』をはじめ、さまざまな挑戦にやりがいを感じている。「僕は音楽の場でも演技の場でもクリエーティブになれる。その2つが融合したブロードウェイ・ミュージカルは最高のチャレンジだし、めちゃくちゃ楽しい経験だね」 それでも結局、大切なのは人だという。「異なるプロジェクトに挑戦し続け、クリエーティブな人たちと仕事をするのは本当に素晴らしい」と語るジョナスに、本誌H・アラン・スコットが聞いた。 ◇ ◇ ◇
** ──この映画の気に入っているところは? 脚本が大好きだ。喪失感や悲しみといった要素を取り入れつつ、同時にユーモアのセンスも感じる。初めて脚本を読んだとき、自分でも信じられないくらい笑ったし、何か特別なことに取り組めるチャンスだと感じた。それに監督である長年の友人ロバート・シュワルツマンと一緒に仕事ができることも大きい。 ──プロデューサー業もやっているけど、手応えは? 自分のキャリアでは、本当に情熱を注げるものに取り組んでいきたいんだ。プロデューサーの役割はとても楽しいね。新型コロナのパンデミック下では、自分が出演したり、書けそうなもののアイデアをまとめていた。頭をフル回転させて想像力を膨らませて、いろいろな方法で表現活動をするのが好きなんだ。 ──役者としても研鑽を積んできて、来年は『The Last Five Years』に出演する。 子供の頃からショーに出てきた僕にとって、ブロードウェイは始まりの場所だ。舞台に立って歌い、踊り、演技をするのは表現者、そしてアーティストとしての実力が問われる。ジェイソン・ロバート・ブラウンの曲を歌うから、重責だね。シャワーを浴びながら1人で何度も歌ってきたけど、それを毎晩、数千人の観客の前で歌うんだから。
H・アラン・スコット(ライター、コメディアン)