大阪府・吉村知事が定例会見11月18日(全文2)年内に準備組織立ち上げ
国の制度設計がどうなるかも非常に重要
ですので国の制度設計がどうなるかというのも非常に重要です。さっきの特区の話じゃありませんけど。特区の話も、国が何かしてるわけではありませんので。でも今の制度だと絶対僕は誘致なんかできないと思うし、僕も今これ言ってますけど、国がやっぱりやらないと無理です、これは。今掲げましたけどね。一応国では国際金融都市を目指すというのが大きな項目の1つとして今入ってますけど、ちょっと詳細がまだ分からないので、なんともそこは僕も言えませんが、そこは国もこれからさらに具体化していくと思うので、そこに応じる形で、そしてこうすべきというような提言もしていきながら、その制度設計をしていくということになります。 片や、じゃあ大阪で何するかということですが、ざっくりとした、あ、戻ってください、ざっくりとしたスケジュールとしてはこういうことです。まずこの年内に大阪府・市と経済3団体とで準備組織を立ち上げます。これについてはもう了解を得てます。で、今年度中、来年の3月末までですけども、その間にさまざまな金融人材であったり、取引所であったり、ジェトロであったり、いろんな、皆さんから意見をどんどん聞いていきます。で、国際金融都市、大阪の国際金融都市を目指す上で、今、今日僕が大きな方針を出しましたけども、それに肉付けをして、こうしたらできるんじゃないかっていうのをより具体的に検討してもらいたいと思います。僕自身も金融のプロではありませんから、今、方向性を申し上げましたけども、プロの目から見て実務的に何が足りなくて、何を自治体としてはすればいいのかというのを、よりそこで議論を深めてもらいます。それを今年度中にやります。一定やって、今年度中はキックオフ程度になるかも分かりませんが、何が必要かという議論をすると。
万博までの4~5年でつくるのか
これは2021年4月からもうそういったことはやりますが、議論は継続しますが、2021年4月からはいろんな誘致に向けたプロモーション、じゃあそれに基づいて、行動計画に基づいていろんな人材を誘致したり、プロモーションしたりということ、ちょっと今コロナの状況があるので、なかなか海外に行ってまでというのは難しいかもしれません。ただ、いろんな相談窓口とか、これは東京には設置されてると思います。これは東京と国が設置して誘致窓口というのをつくっています。そういったものが大阪はありませんから、そういったものをつくったりだとか、そういった活動を4月から具体的にやっていくということになると思います。 ちょっと国と並行しながら、走りながら進めるということになろうかと思います。趣旨としてはやっぱりさっき言った大阪の強みを生かした、エッジを効かせた分野に特化して進んでいくべきだと僕は思ってます。 日刊工業新聞:万博までの4~5年でなんとかつくるといったものなのか、それとも10年、20年といった長いスパンになるのか、どういうイメージをお持ちですか。 吉村:いや、もう万博までに一定の方向性をつくっていきたいと思います。でもこれはやっぱり長いスパンになるのは間違いないので。でも実際に誘致活動もしていくし、あとは国がどんな、この国際金融都市に対して本気の取り組みの制度を作るかというのも非常に重要だと思ってます。今の税制のままやれって言われたとしても、これは10年たってもなかなか進まないと思います。 なので、税政とかビザとか、その辺りのちょっと緩和っていうのを、それがいつ、まず実現されるのか。それが実現されれば、われわれとしても自治体としてできる限りのことはやっていって、そして、ある意味、えこひいき政策ぐらいまでの気持ちでやって、西成でもやりましたけど、西成えこひいき政策というのもやりましたけども、なんでそこだけやるねんと言われるかもしれませんが、一時的なえこひいき政策ぐらいの、それぐらいの腹をくくった対策というのを、大阪府・市でやっぱりそれを実行して、そしてなかなか大阪には今までなかったですけど、こういった高度人材であったり、金融を誘起するということをぜひ僕はやっていきたいと思っています。それは、だから国がある程度、税政なんかの方向を示してくれれば、僕は2025年までにかなり形はできてくるというふうに思っています。