日経平均株価、12/5に急落⇒12/6に急騰…「乱高下」の要因を探る【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
SQ前の株価変動は一時的なもの、ただSQが戻り高値となることもあり、SQ後の株価には要注意
前述の通り、プットオプションの売り手によるデルタヘッジは先物で行われます。実際に、日経225先物について12月物の出来高をみると、今週に入り出来高の増加傾向が確認されており(図表2)、ここにデルタヘッジによる取引も含まれるとみています。以上より、12月5日と6日の日経平均の乱高下は、やはりメジャーSQの算出を控えた、先物やオプションの取引によるところが大きいと思われます。 なお、メジャーSQを前にした株価の変動は、基本的にはポジション調整に伴う一時的なものです。また、算出されたSQの値は、日経平均が上昇基調にある場合は「戻り高値」になる傾向があり、下落基調にある場合は「押し安値」となる傾向があります。日経平均は11月以降、上昇基調に転じましたが、足元ではやや上昇一服となっています。今回、12月8日のSQが戻り高値となるか否か、SQ後の株価動向が注目されます。 (2023年12月7日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『日経平均株価、12/5に急落⇒12/6に急騰…「乱高下」の要因を探る【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
【関連記事】
- 日経平均株価、12/5に急落⇒12/6に急騰…「乱高下」の要因を探る【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
- 【株式の“非公開化”】シダックス、ベネッセHD、大正製薬HD…日本企業で「MBO増加」のワケ。今後をどう見るか?(解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト)
- 日経平均株価、23年度内に「34,500円台」到達の可能性も…日本株を展望する上で注目したい「3つのポイント」【ストラテジストが解説】
- 日本株式市場は「大幅上昇」、今後注目される「株価上昇要因」は?~23年11月のマーケットを振り返る【ストラテジストが解説】
- 【壮絶な米国株式市場】いま株高の大手7社「マグニフィセント・セブン」“荒野の7人”を待ち受ける過酷な結末(ストラテジストが解説)