「鬼滅の刃」“海賊版”DVD販売で「故意認められず」無罪判決に…なぜおとがめなし?
海賊版輸入が常に無罪になることはない
とはいえ、海賊版のDVDを輸入したうえで、故意が認められず無罪になったという裁判例は希少だ。荒木弁護士が補足する。 「今回はあくまでも事例判断のため、今後、海賊版を輸入して起訴された者に対して無罪判決が出やすくなるということにはなりません。特にDVDなどの電子媒体については、海賊版を容易に作成することができますので、海外からの輸入を検討されている方は、海賊版ではないか、十分に注意したうえで輸入する必要があります」 その上で、海外からの商品輸入全般についても、次のように注意喚起した。 「今回は海賊版DVDが問題となっていますが、近時の薬物事案では、海外の事業者から適法なCBDオイルと説明されて商品を輸入したところ、違法薬物が検出されて罪に問われるといった事案もあります。海外の事業者から輸入する際には、相手方が信用に値する者か、よく調べたうえで取引をするようにしましょう」(荒木弁護士)
弁護士JP編集部