後期はエンブレムがトヨタのCIマークになるが、「TOYOTA」ロゴの前・中期顔に変更。形状が若干異なり、グリル下のボディパネルも前・中期と後期で違う

【1996年式 トヨタ ランドクルーザーワゴン GX】 1980年代半ば以降、週末を迎える都内は異常な状態だった。関越自動車道に向かうクルマが集中し、環状八号線は大渋滞で、高速道路に乗るまでに数時間かかることは当たり前。 【画像20枚】前・中期と後期で大きく異なる点が前後のバンパー。前・中期はメッキ加飾が付くが、後期はなし。コストカットの表れか。この個体は前・中期バンパーを装着 いざ関越自動車道に入っても高速道路上も延々と渋滞が続いていた。スキーブームの到来だ。87年に公開された「私をスキーに連れてって」をきっかけにその流れはさらに勢いを増し、バブル景気の後押しも受け、スキー場に着くまでに10時間以上、着いてもゲレンデは大混雑で、リフトには長蛇の列。手がつけられない状態だったのだ。 このスキーブームとともに注目を集め、一気に市民権を得たのがクロカン4WDで、三菱・パジェロやトヨタ・ランドクルーザー60がその代表格。これらのモデルはデビューが80年代初頭で、どのモデルも乗用車を意識しているが、4WD車らしい無骨さが色濃かった。そんな4WD車に革命をもたらしたのが89年10月に登場したランドクルーザー80だ。 主要諸元　Specifications ランドクルーザー ワゴン GX（FZJ80G） 全長×全幅×全高（mm） 4820×1830×1850 ホイールベース（mm） 2850 トレッド前/後（mm） 1535/1540 車両重量（kg） 2100 エンジン型式 1FZ-FE型 エンジン種類 直列６気筒DOHC 総排気量（cc） 4476 ボア×ストローク（mm） 100.0×95.0 圧縮比 9.0：1 最高出力（ps/rpm） 215/4600 最大トルク（kg-m/rpm） 38.0/3200 変速比 1速4.081/2速2.294/3速1.490/ 4速1.000/5速0.881/後退4.313 最終減速比 3.727 ステアリング ボールナット サスペンション前/後 リーディングアーム/４リンク ブレーキ前 ベンチレーテッドディスク 　　　　後 リーディングトレーディング タイヤ 215/80R16（前後とも） 発売当時価格 293.9万円 初出：ハチマルヒーロー2017年1月号 vol.39 （記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）