国民・榛葉幹事長、「泣き入れ」一部報道も出た3党幹事長会談の内幕明かす「政治家冥利です」
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は25日夜、党の生配信番組に伊藤孝恵参院議員と生出演し、所得税の非控除枠「年収103万円の壁」の引き上げをめぐり交渉する自民、公明両党の幹事長との関係性について語った。 自民党の森山裕幹事長、公明党の西田実仁幹事長と榛葉氏は12月10日、「(国民民主が求める)178万円を目指して、来年から引き上げる」ことで合意したが、3党の税調幹部による17日の協議は、前回協議で与党側が提案した「123万円」からの新たな提案がなかったとして国民民主が反発し、いったん打ち切りに。これを受け3党の幹事長が20日に再び会談、協議再開と継続を確認した。 榛葉氏は、3党幹事長の協議について「めちゃくちゃ、あたたかい会議」と表現。「森山さんは苦労人で懐が深い。実は(与党税制改正大綱を決める)自民党税調、インナーに入っておられるから、宮沢さんの苦しみも分かる」と述べ、国民民主にとっての「壁」となり、SNSで「ラスボス」と評される宮沢洋一・自民税調会長にも触れながら、説明した。 「西田さんは、生活実感のある暮らしの苦しみをよく分かっていらっしゃる。ここは方向性はよく合っている」としながらも、引き上げをめぐる協議の現実については「やはり財務省やインナーを含めて、どうするか、のせめぎ合いになっている」と、口にした。 3党幹事長の関係について「森山長男、西田次男、榛葉三男」と表現しながら「3人とも参議院出身。(現在は衆院議員の)森山先生は(法案の最終的な)出口の参議院のことを、よく分かっていらっしゃる。衆議院で(与党議員の)数が減った、ではなく、参議院はどうなんだと」と、森山氏について語り、「俯瞰(ふかん)してみると、ここがこれからの日本を考えると正念場だと。結構、深い政治家の議論をやっているんですよ。うれしいんです。こういうカウンターパートというか。政治家冥利(みょうり)ですね」と強調した。 3党幹事長の20日の会談をめぐっては、国民民主側が泣きを入れる形で開催が実現したと、23日のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」の中で報じられ、国民民主の玉木雄一郎代表(役職停止中)がX(旧ツイッター)で「国民民主党が『協議再開を与党に泣きついた』とか『財務省から出てきた財源の試算にあわてている』などと一方的に報じるのはバランスを欠いていると思いますし、悪質な印象操作だと感じます」と、反発。榛葉氏も、Xで玉木氏の投稿を引用し「あまりにも酷い報道。呆れました…」とつづった。