「航空機事故」の「驚くべき原因」を解き明かす米国人気番組...そこから学ぶ「信念と失敗への向き合い方」
近年注目が集まっているアントレプレナーシップ。「起業家精神」と訳され、高い創造意欲とリスクを恐れぬ姿勢を特徴とするこの考え方は、起業を志す人々のみならず、刻一刻と変化する現代社会を生きるすべてのビジネスパーソンにとって有益な道標である。 【漫画】頑張っても結果が出ない…「仕事のできない残念な人」が陥るNG習慣 本連載では、米国の起業家教育ナンバーワン大学で現在も教鞭をとる著者が思考と経験を綴った『バブソン大学で教えている世界一のアントレプレナーシップ』(山川恭弘著)より抜粋して、ビジネスパーソンに”必携”の思考法をお届けする。 『バブソン大学で教えている世界一のアントレプレナーシップ』連載第28回 『日本企業を硬直させる恐ろしい「事例病」...米国名門バブソン大学で教えられる「失敗」へのマインドセット』より続く
NTSBの圧倒的な力
アメリカに『AIR CRASH INVESTIGATION』という人気テレビ番組があります。日本でもCS放送で『メーデー! :航空機事故の真実と真相』という番組名で放送されています。 この番組は、実際に起こった航空機事故を題材としています。冒頭で事故発生の状況を描写し、その後、事故を分析し原因を明らかにしていく過程を描きます。一種の推理ドラマのような構造です。 この番組でほとんどのエピソードに登場するのが、アメリカの国家運輸安全委員会(NTSB)です。 世界中の航空機事故のエピソードに登場する組織です。アメリカの航空機メーカーが製造した機体が事故を起こしている、事故を起こした航空会社がアメリカにも路線を持っている、この2つのうち、どちらかが満たされれば、NTSBの出番です。 中にはこの2つとも満たされていなくても、あえてNTSBに調査を依頼するケースもあります。 それは、世界中でも圧倒的な事故原因究明に関するノウハウを持っているからです。この番組で明らかにされる航空機事故の原因は多種多様です。パイロットのヒューマンエラー、機体の欠陥、整備不良、気象条件、テロ……、事故調査で驚くべき原因が明らかにされていきます。