同じような服ばかりが店に並ぶワケ…「好きな色の服が売ってない」どうするべき?
『わたし史上最高のおしゃれになる!』『お金をかけずにシックなおしゃれ』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。 【画像】筆者が好きな色の小物たち
今の小学生女子の服の色は昭和の子供とずいぶん違う
長く生きていれば生きているほど、時代によって売っている洋服の色に違いが出ているな、ということに気付くでしょう。パントンが毎年発表する今年の色よりももっと、長いスパンで売られている、時代精神を反映するかのような色があります。 例えば今の小学生の女子が着ている服の色。明るいけれども、少しグレーがかったパステルのピンク、紫、水色をメインにして、黒や白が入るカラーコーディネートの子たちをたくさん見ます。昭和の子供とは、随分と違う色合いです。
服の色はどのように決まる?
服の色は何で決まるのでしょうか。それは素材である布の色によって決まります。 市場に出ている服を作っているブランドのほとんどは、生地メーカーから生地を買って服を作ります。ある程度大きいロットのところであれば、別注でオリジナルの素材や柄、色を作ることもありますが、ほとんどのブランドは生地メーカーが提案している生地見本の中から素材を選びます。 そのため、あちらのブランドとこちらのブランド、全く同じ素材、同じ色のものがある、ということがよく起こります。なぜなら原材料の素材の仕入れ先が同じところだからです。 では生地メーカーはその素材の色をどのように決めているのでしょうか。 これはメーカーによってさまざまだと思いますが、資料としてパントンのようなトレンド予測会社が発行するトレンドカラーブックを参考にするところが多いでしょう。大手の素材メーカーであれば、何かしらのブックを参考にして、次のシーズンの色出しを考えるだろうと予測します。 トレンド予測会社はそれぞれ独自の方法論でもって次のトレンドを予測します。当然のことながら、その方法については秘密です。秘密であるだけでなく、これらのブックは高額です。予測は高等技術なので、安く売ることはありません。 多くの生地メーカーが同じトレンドカラーブックを参考に素材の色出しをするために、同じ時期に似たような色が市場に出回ることになります。次に、この生地を買ったブランドが作った服が店舗に並びます。