根尾昂は先発か?リリーフか? 今中慎二が語る「一軍レベル」になるために必要なもの
2022年のシーズン中に投手へ転向し、昨年は先発ピッチャーに挑戦した根尾昂。一軍での登板はシーズン終盤での2試合にとどまるも、12.2回を投げて防御率0.71(勝敗はつかず)と数字上では一定の成績を残した。 【写真】DeNAチア、モデル、K-1ガールズ、管理栄養士etc.「注目レースクイーン19人」アップ&全身フォト(38点) 今年は先発での登板数増加やプロ初勝利が期待されるが、そんな根尾を、かつての中日のエース・今中慎二はどう見ているのか。昨年のピッチングを振り返るとともに、新シーズンに向けた課題などを聞いた。 【まず、自分の立ち位置を理解すべき】 ――昨年の根尾投手は9月18日の広島戦で先発し、6.2回を4失点(自責点0)。2回目の登板となった9月30日の巨人戦では6回1失点と好投しました。ファームの結果(23試合登板・先発9試合、0勝7敗、防御率3.43)も踏まえ、昨年のピッチングをどう見ていましたか? 今中慎二(以下:今中) なんとも言えません。「おっ!」というインパクトがあまりないんです。ファームではずっと打たれていて、フォアボールを出して......の繰り返しでした。シーズン終盤に一軍で投げましたが、状態がよくて一軍に上がったわけではないですから。 勝った負けたは別の話で、ピッチングの内容でもうひと皮むけてくれればいいのですが......。厳しい言い方になりますが、昨年に一軍で投げた2試合の内容で満足しているようであれば、今の先発陣に根尾が入っていくのはまだ難しいと思います。 ――先発ピッチャーへの挑戦1年目で、2試合だけとはいえ、最後に一軍で登板できたのは今年につながりそうでしょうか。 今中 う~ん......というより、今の根尾はショートイニング、リリーフとして起用したほうがいいんじゃないかと思うんです。 ――それは、体力や球種などが理由ですか? 昨年は、5、6回くらいから少し球威がなくなる傾向も見られました。 今中 そういう部分もあるかもしれません。ただ、僕が思うのは、まずは本人が"自分の立ち位置"を理解しないとどうしようもないということです。 ピッチャーに転向したばかりではありますが、とにかく一軍にいないとチャンスは掴めません。根尾が一軍の先発陣の枠に入れる確率と、リリーフ陣の枠に入れる確率を考えたら、リリーフのほうがいいんじゃないかという話です。