【算数苦手を克服】そろばんは中学受験に効く!? : 8割超の親が計算能力アップを実感―全珠連調査
スマホで複雑な計算もアッという間にできる時代に、実生活ではほとんど見かけることがなくなったそろばん教室に通わせる親がいる。そろばんのメリットは、頭の中にそろばんを描いて計算する「暗算」ができるようになることだという。算数の問題を解く時間に余裕が生まれて、苦手意識を克服できるかも。
全国珠算教育連盟(全珠連)が東京23区のそろばん教室に通う小学生以下の子どもを持つ親を対象に実施したアンケート調査(回答数348)で、子どもがそろばんを習い始めた時期は「小学1年」43.7%が最も多く、「小学校入学前」も31.6%だった。 学習指導要領では小学校3年生、4年生の算数の授業で「そろばん」による計算を学ぶことになっているが、そろばん教室に通う子どもは学校の授業をずいぶん先取りしているようだ。
そろばんを習わせる理由は「計算能力の向上」が85.6%と最も高く、実際に習わせた結果「計算能力がついてきた」82.8%で、親の狙い通りの結果となっている。特に、「算数がもともと得意でない子」211人の親を対象に聞いたところ、「日常の買い物や会話、学校生活など、日々の生活で好影響」80.8%、「算数の成績が向上」56.9%と算数嫌い克服にも効果があるようだ。
習わせる理由とメリットで2番目に多いのは、ともに「集中力アップ」。「理系の成績アップ」「中学受験に有利」を理由に挙げる人も一定数いた。
子どもの将来の進路については、「理系」を期待する親が48.0%で、「文系」7.8%より40ポイント以上多かった。「将来、興味を抱いてほしいと期待する分野」は、「医薬系」42.5%とずば抜けて高く、今話題の「AI・人工知能」26.4%を大きく上回った。
調査は全国珠算教育連盟東京都支部に所属するそろばん教室の協力を得て今年4月から6月にかけて実施。348人から回答を得た。