イスラエル軍がパレスチナ人男性をボンネットに乗せて運ぶ、軍は「調査中」と発表 ヨルダン川西岸
イスラエル軍は22日、ヨルダン川西岸地区のパレスチナ自治区ジェニンを急襲した際、負傷したパレスチナ人男性を軍用ジープのボンネットに縛り付けた。イスラエル軍はこの件を調査中だとしている。 男性がボンネットに乗せられている様子は、ロイターが確認したビデオに撮影されている。パレスチナ人のムジャヘド・アズミさんを乗せた車両が2台の救急車とすれ違う様子が映っている。 現場にいたラアファト・アズミさんは次のように語った。「これは私のいとこのムジャヘドだ。彼は負傷して2─3時間ほどここにいた。私たちはここに座っていて、彼は中で負傷していた。すると彼ら(イスラエル軍)はムジャヘドをジープのボンネットに乗せ、それから政府病院に搬送すると私たちに言った」 イスラエル軍は声明で、軍が発砲を受け、銃撃戦となり、容疑者を負傷させて拘束したと発表した。容疑者が「車両の上に縛られたまま部隊に連行され」、兵士らは軍の規定に違反したという。軍は「ビデオに映った兵士の行為は軍の価値観に合致しない」とした。また男性について、手当を受けるため医療担当に移されたと明らかにした。 ヨルダン川西岸地区での暴力行為は、イスラエルとハマスのガザでの戦闘以前から増加していたが、戦闘開始以降は、過激派組織への頻繁な軍の攻撃、パレスチナ人集落でのユダヤ人入植者による暴力事件、パレスチナ人による通りでの襲撃などが発生し、エスカレートしている。