復興願うタペストリー制作 氷見市(富山)のキルト作家・白石さん乱舞するツル描く
富山県氷見市小杉のキルト作家、白石末子さん(79)が能登半島地震からの復旧・復興を祈り、ツルを描いたキルトタペストリーを作り、25日に同市北大町の温浴施設「氷見温泉郷総湯」に飾った。タイトルは「飛んで飛んで幸せになれ!!能登!!」。乱舞する姿に氷見をはじめ、能登半島へのエールの思いを託した。 施設内2カ所に自作のキルトを飾り、定期的に掛け替えている。「飛んで-」(縦213センチ、横200センチ)は打ち掛けに入っているツルを見て着想した。約30枚の打ち掛けから切り抜いて縫い込み、1カ月半ほどで仕上げた。華やかな雰囲気になるよう桜などもあしらった。 もう1枚は東日本大震災の数年後に作り、米国でも展示された作品(縦198センチ、横145センチ)を選んだ。観音像のシルエットの周りに数珠を描き「復興花咲念」などの文字を浮かび上がらせた。福島県花のネモトシャクナゲも入っている。 地震から来月で1年になる。白石さんは「自宅は大きな被害はなかったが、壊れた家を見たり、住民が転出している地域を思ったりするとつらい。元気になってほしい」と話した。
タペストリーは来年3月の掛け替えまで飾る。