南沙良、『鎌倉殿の13人』から続く『光る君へ』出演の運命 大姫と賢子は正反対?
『光る君へ』でまひろ(吉高由里子)の娘・賢子を演じる南沙良。NHK大河ドラマは2022年放送の『鎌倉殿の13人』に続いて2回目の出演となる。 【写真】『鎌倉殿の13人』出演時の南沙良 『鎌倉殿の13人』では、源頼朝(大泉洋)と北条政子(小池栄子)の長女として生まれ、幼い頃に人質として鎌倉に送られてきた木曽義高(市川染五郎)と婚約した大姫を演じた。 大姫といえば、『鎌倉殿の13人』の中でも、とくに印象的な場面に登場した謎の呪文「オンタラクソワカ」を唱え始めた張本人である。第21回「仏の眼差し」で、慕っていた義高を父・頼朝の命で殺され、心に深い傷を負った大姫は物語の世界に没頭。自ら「葵」と名乗り「おじじ様、元気になるおまじないを葵が教えてさしあげます」と祖父の北条時政(板東彌十郎)に「オンタラクソワカ」と唱えた。「現代人だから、この呪文の意味が通じないないのか?」と言葉の意味を深く探った人もいたようで、放送終了後にこの呪文についてSNSでも話題になっていた。 しかし、鎌倉時代の家族にも何の呪文かは伝わっていなかったのだ。第38回「オンベレブンビンバ」で北条時政のもとに久しぶりに家族が集まったとき、時政は大姫が唱えてくれた呪文をタイトル通り「オンベレブンビンバー」と間違えて覚えていた。義時(小栗旬)、実衣(宮澤エマ)、時房(瀬戸康史)、政子も時政も何かが違うと記憶をたどり、それぞれ思い出すままに呪文を唱え、最終的に5人で「ボンタラクーソワカー」と唱和していた。 家族の温かい愛情と政治的な悲劇が入り交じる北条家の団らんを象徴するかのような重要な場面で強い印象を残した南沙良。第24回「変わらぬ人」では義高を思い続ける大姫のために、母の政子が阿野全成(新納慎也)に義高の魂を呼び出すよう頼んだ。しかし、大姫は「紫式部がいい」と言い張り、人のいい全成を困惑させた。物語に夢中で、『源氏物語』を愛読する紫式部好きな大姫を演じた南沙良が2年の月日を経て、紫式部の娘・賢子を演じるというのも面白い。 母のまひろが『源氏物語』を執筆するために藤壺の女房となってから、賢子は母に甘えられず、反抗心が募っていた。とはいえ、賢子も大人になっていく。まひろの文才を引き継ぎ、賢子は和歌の才能を発揮、いずれ宮中でもまひろ以上に出世していくことになるだろう。これから賢子がどのように成長し、母との関係が変化していくのか……。 『鎌倉殿の13人』では家族に愛されながらも、悲劇から抜け出せないまま病に倒れ、大姫は20歳で亡くなってしまった。一方、賢子は史実では長寿だったそうで、まひろ以上に世故に長け、仕事でも恋愛でも実力を発揮するたくましさを持ち合わせた女性として生きたようだ。すでに期待が膨らんでいるが、まひろと道長の娘である賢子が大人になる過程で人生において何を選び、どんなことに心動かされるのか、気になるところ。 「賢子が持っているかわいらしさ、利発さを丁寧に表現できたらと思っています」とコメントしている南沙良。物語の後半戦がますます楽しみだ。 参照 ※ https://realsound.jp/movie/2024/07/post-1729955.html
池沢奈々見