年間60万頭も駆除されている野生鹿を使ったジビエレザー「Portierra」
野生由来なので、牧場で育った牛や豚に比べると圧倒的に傷が多いですし、虫刺されも多いです。個体差によって、得られる革の大きさや厚みも異なってきます。ですが、それも含めてジビエレザーだという事を肯定的にとらえ丁寧に伝えていきたいです。 さらに言えば、染色なしのホワイト革で素材の持つ自然な質感などを楽しんでいただきたい気持ちもあります。
ー今後の展開についてお聞かせください。 海外の方にも「Portierra」を知っていただきたいので、英語のホームページを用意してあります。これまでの活動事例ですと、環境汚染が深刻だったバングラデシュの皮革産業を改善するために、弊社のリン酸系のなめし剤を使った技術を教えたり、イタリアの展示会に参加したりして鹿革の魅力を発信してきました。 国内での活動としては、新たに大きな工場を借りたことで、これまで以上に鹿革の生産ができる体制を作ると共に、「Portierra」とは別ブランドを立ち上げ、牛革の生産も再開していこうと計画しています。 今後、鹿革の生産量を年間1万頭位まで増やすつもりです。たとえば、この記事を見て興味を示してくださるブランドさんがいらっしゃれば声をかけていただきたいと思います。日本国内で取れる素材でものづくりをする魅力をどんどん発信していきます。