中国船、フィリピン当局船に衝突 南シナ海、19日に続き
【マニラ、北京共同】フィリピンメディアなどによると、南シナ海のサビナ礁から約10カイリ(約18キロ)の海域で25日、中国海警局の船がフィリピン漁業水産資源局の船に衝突し、放水砲を浴びせた。南シナ海では19日にもサビナ礁から35キロ前後の海域で、フィリピン沿岸警備隊の巡視船2隻が海警局の船2隻に計3回衝突されたばかり。 一方、中国海警局は25日、フィリピン船が同日、サビナ礁周辺の海域に不法に侵入したため、海警局船が法律・法規に基づき取り締まったと発表した。フィリピン船が海警局船に「故意に衝突した」とも非難した。 フィリピン側は漁業水産資源局の船に同行取材していたフィリピン紙記者らが衝突を目撃したとしており、中国海警局の船が右舷後方から衝突する際の動画も公開した。 フィリピン沿岸警備隊は自国の排他的経済水域(EEZ)にあるサビナ礁に日本が円借款で昨年供与した大型巡視船1隻を今年4月から派遣、中国側の活動を警戒している。
中国はサビナ礁を含む南沙(英語名スプラトリー)諸島の主権を主張している。