ビッグモーター「月給20万円減額にボーナスなし」 旧ジャニーズとの共通点とは
■問題発覚後の体制や今後の再建に向けて現役従業員は…
「当社はコンプライアンスを最優先にする会社に変革する」 ビッグモーターの会見の翌日に兼重前社長と息子の宏一前副社長は辞任し、長年ビッグモーターを支えてきたとされる和泉社長が就任した。和泉社長は、ビッグモーターの立て直しを自身の責務とし、従業員らを鼓舞する冒頭のようなメッセージを定期的に発信している。この対応について梅津氏は… 「トップが現場に号令かけるっていうのは非常に重要なことなんですよ。今までのトップはそれすらやってなかったのかもしれないけれど」 一方で、和泉社長自身がコンプライアンスについて何をどうすればいいかということがわかって言っているのかが大事で、精神訓のようなものではなく、制度的な枠組みをつくる作業を伴うべきだとする。ビッグモーターでは名実ともに改善しているのだろうか 現場で働く男性従業員は日本テレビの取材に対し、「問題発覚後も過酷なノルマなどがある社内の体制の変化はほとんど見られなかった」と証言。“形だけの”コンプライアンス重視、企業風土改革で、実質が伴っていなければ、現場の反発を生むだけで、士気は下がるだろう 現在、総合商社の伊藤忠商事などがビッグモーターの査定を行っていて、支援するかどうかを2024年の春までに決定する予定だ。ビッグモーターの従業員は日本テレビに対し、「(買収は)会社が変わるためには必要なことなので皆そう願っております」と答えた。 企業の最大の財産といわれる人材。和泉社長には、全国6000人の従業員が再生に向けて前向きに力を発揮できるよう、従業員の声に本当の意味で耳を傾けてほしい。その仕組みづくりはできているだろうか?