背番号「1」は野手の番号? 論争に横浜DeNAのドラ2がピリオド
横浜DeNAの新人選手の入団発表が27日、横浜市内のホテルで行われ、育成指名も含めた10選手が決定した背番号の付いたユニホーム姿を披露した。今回のドラフトでは、各球団が即戦力の1位候補としてリストアップしていた駒大の左腕、今永昇太(22)、仙台大の150キロ右腕、熊原健人(22)の2人を1位、2位でダブル獲得できたことから「最もドラフトで成功した球団」という評価を受けていた。ラミレス監督も「全員にチャンスがある。特に今永、熊原の2人はローテーに入ってもらいたい」と大きな期待を寄せている。 その期待に沿うように今永の背番号は「21」、熊原のそれは「1」となったが、この熊原の「1」が、ファンの間で物議をかもしだしていた。横浜DeNAの「1」と言えば、古くは近藤昭人が15年、山下大輔が14年間つけ、その後は、谷繁元信、新藤達哉、波留敏夫、金城龍彦と受け継がれていたベイスターズの野手の顔とも言える背番号。投手がつけるのは、なんと初代の岩本信一氏以来、66年ぶりとなった。 スポーツ紙に熊原が、背番号「1」を背負いそうだという報道が出てからは、ファンの間で「野手がつけるべきだ!」と異論が続出。将来の背番号「1」候補として来季3年目を迎える20歳の関根大気外野手の名前が取り沙汰されるなど、横浜DeNAファンの間では背番号「1」論争が起きていた。 確かに横浜DeNAだけでなく王貞治氏を筆頭に背番号「1」には野手の番号のイメージは強い。草魂を掲げて300勝投手となった元近鉄の鈴木啓示氏や、デビュー戦でノーヒットノーランをやった元中日の近藤真市や、最近では楽天の松井裕樹らもいるが、それも左腕。どちらかと言えば「1」は、高校野球のエース番号で、プロの世界では、エースの番号という認知はされていない。 しかし、その渦中の熊原は、この日、背番号「1」について、「重みのあるDeNAにとって大きな番号です」と、リスペクトした上で、「(ピッチャーの新人がつけることに)納得のいかない人もいるようですが、結果で(そういう声を)覆したい」と論争に終止符を打った。 そして、「どんなバッターに対しても強気で内角を攻めることが自分のセールスポイント。野球選手としては、三浦さんのように記憶に残る、息の長い選手を目指す。来季は、まずは開幕1軍。そこから勝ち星を重ね、山崎康晃さんのように新人王が取れるように頑張りたい」と、“番長”三浦大輔、新人ストッパーとして37セーブをマークし新人王に輝いた山崎康晃の名前を出し具体的な目標を語った。