人工衛星 宇宙へ放出 短歌ミッション 成功期す 花巻北高 見守りイベント【岩手】
県立花巻北高校(佐々木信明校長、生徒671人)の生徒が考案した「短歌ミッション」を担う人工衛星「YODAKA」が9日夕、国際宇宙ステーション(ISS)から宇宙空間へ放出された。花巻市本館の同校で生徒有志ら約30人が放出の瞬間を見届け、全国と花巻をつなぐスペースプロジェクトの成功を期した。 ◇ ◇ ミッションは、全国から寄せられた上の句と、同校生徒がつくる下の句のデータを地球周回軌道上のYODAKAに別々に送信し、偶然の組み合わせで短歌(連歌)を作成する試みで、YODAKAを搭載したISS補給船は、11月5日にロケットで打ち上げられた。 放出見守りイベントには、ミッションの中心となる同校有志チーム「銀河の筆」の1、2年生らが参加し、宇宙航空研究開発機構(JAXA)とオンラインでつないでISSの様子をライブ視聴。銀河の筆メンバーの生徒会長の掛け声で全員が「GO!」と拳を突き上げ、ISSからYODAKAが放出されると手をたたいて喜んだ。イベントの模様はJAXAの動画チャンネルで生配信された。 2025年1月に短歌を通信するミッションを行い、2月に短歌を発表する機会が設けられる予定。現在までに上の句は約180首の応募があったが、同校の1、2年生全員分の下の句に対して不足しており、「花巻スペースプロジェクトUP花巻」のウェブサイトで今月25日まで募集している。